珍しく感情をむき出しにした松井秀 9・5差にも強い口調で反論

[ 2010年9月6日 10:50 ]

アスレチックス戦の3回、この試合2本目の安打を右前に放つエンゼルス・松井秀。この後ナポリの2ランで生還

 【エンゼルス7―4アスレチックス】打球が正面を突いた前日から一転、この日の松井秀は転がった打球が野手の間を抜けた。「試合に勝って、その中でヒットを打てれば(気持ちは)全然違う」。3安打1打点1得点。スーツに着替えて取材に応じた表情は自然とほころんだ。

 タイムリーの場面は7回1死三塁。変化球をとらえたのはバットの先だったが、打球は前進守備の一、二塁間を通り抜けた。「ラッキー」と言ったが、最低でも犠飛、三振は避けたかった打席。大振りせず、着実に当てる判断を働かせただけに「ああいうこともある」と納得顔だった。
 外角球を打った2回は鋭く三遊間を抜き、初球攻撃した3回はゴロが右前に達した。だが、珍しく感情をむき出しにしたのは1死二塁で二飛に倒れた5回だった。前日に得点圏で2度凡退した悔しさがあった。道具の手入れに注意を払う松井秀が打ち上げた後、バットを地面に放り投げた。
 首位レンジャーズとは9・5ゲーム差と厳しい状況に変わりはない。だが、記者から「チームはあきらめムードに見えますが」と振られて「そんなことない」と強い語気で言い返した。松井秀は1打席、1打席、必死に戦っている。(共同)

続きを表示

2010年9月6日のニュース