福井―大石で早大逆王手!あとは斎藤に任せた

[ 2010年5月31日 06:00 ]

<慶大・早大>試合後のTVインタビューに現れた早大・斎藤は満面の笑みを見せる

 東京六大学野球リーグ最終週第2日は30日、神宮球場で早慶2回戦が行われ、早大が4―2で慶大に雪辱。1勝1敗として、優勝に逆王手をかけた。早大は福井優也投手から大石達也投手(ともに4年)への継投で逃げ切り。31日の3回戦で早大が勝てば3季ぶり42度目、慶大が勝てば11季ぶり32度目の優勝が決まる。

【試合結果


 早大の意地が慶大の執念を上回った。4―2で迎えた9回2死一、二塁のピンチ。守護神・大石がこん身の力で投じた150キロの直球で三振に仕留めた。その瞬間、3万2000人の大観衆を集めた神宮の杜に、歓声とため息が交錯した。

 「若干、焦りましたけどとりあえずストライクを投げようと。いつもより気合が入りました」

 後のない一戦で先発の福井が好投した。初回に失策絡みで1点を許したが、2回から5回まで1安打投球で、6回を2安打2失点。前日に斎藤から「あしたは頼むよ」と言われた福井は「試合後にすぐに斎藤に“あしたは頼むよ”と言い返しました」と笑った。

 1勝1敗となり、優勝の行方はまるで運命のように斎藤の右腕に託された。入学以来これまで6季中、3度優勝しているが、いずれも優勝の懸かった一戦に先発し、勝利投手になるなど大一番にはめっぽう強い。「最後は全部、斎藤が持っていくような気がしますね」と大石。ナインの誰もが100代目主将の力を信じている。

 ≪副将の宇高が先制適時打≫初回2死満塁で、早大副将の宇高が左翼線二塁打を放ち、試合の主導権を握った。「(打った瞬間は)あまり覚えてません。野手が打てないとずっと言われていたのが悔しかった」と絶好機に思いをぶつけた。13残塁の拙攻だった前日の試合後は寮に戻ってから、約3時間バットを振り込んだ。08年春にはサヨナラ打を放つなど早慶戦には強く「今までやってきたことを出し切れば、(明日は)勝てると信じている」と誓いを新たにした。

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2010年5月31日のニュース