天国の愛猫も後押し?松井 復調豪快アーチ

[ 2010年5月28日 06:00 ]

<エンゼルス・ブルージェイズ>六回無死一塁、ルイス投手から右越え二点本塁打を放つ松井

 【エンゼルス6―5ブルージェイズ】エンゼルスの松井秀喜外野手(35)が26日(日本時間27日)、ブルージェイズ戦で出場10試合、36打席ぶりとなる6号2ランを放った。今季自己最多となる5試合連続安打で、復活ののろしを上げた。

【試合結果


 右翼手が一歩も追わないほどの会心の一撃だった。同点の6回無死一塁。左腕ルイスの速球をとらえた松井の打球は、大きな弧を描いてスタンドに飛び込んだ。
 「いい本塁打だった。真ん中の甘い球だけど、いいスイングでとらえられた」
 長引く不振。スポーツ専門局ESPN電子版で「このままではベンチ要員か、解雇か」と報じられる中で、14日以来となる今月2本目のアーチ。4回にも中前打を放ち、今季最多の5試合連続安打を記録するなどスランプ脱却の出口が見えてきた。本来は下半身主導の打撃が、不振時は上半身に力が入ることで右肩の開きが早く、あごが上がる分、スイングに切れが出なかった。それがここにきて修正されてきた。
 「ナナを成田で拾いました。その直後に安打が出ました。ナナはやっぱり秀さんの守り神ですね」――。試合前に届いた不可思議なメール。送信元は、この日の朝にロサンゼルスに到着し、移籍後初観戦に訪れた父・昌雄さんだった。「ナナ」とは松井が小学2年時の7月7日に拾って育てた猫の名前。昌雄さんが渡米直前の成田空港の売店でナナそっくりの白黒ブチの猫のおもちゃを発見。6月12日の松井の誕生日プレゼントとして購入した。購入直後の前日には安打が出て、この日は豪快弾。昨年観戦したカードでは本塁打率10割と験が良かったという昌雄さんも「この不振の中、まさか打つとは思わなかった。ナナのおかげの本塁打ですよ」と話した。
 天国の愛猫も後押しした一発。「大事なのはきょうみたいな打席、きょうみたいな日を増やしていけるか。次ですよ」。不振脱却の契機となりそうな6号本塁打に、今季最長となる28日からの20連戦を見据えた松井。ナナに見守られ、次なる7号アーチを目指す。

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2010年5月28日のニュース