興南全試合2ケタ安打!日大三に打ち勝った!

[ 2010年4月4日 06:00 ]

<日大三・興南>6回表無死、興南・我如古は右前に大会タイ記録となる13本目の安打を放つ

 【興南10-5日大三】「打てない興南」と言われたのはもう過去の話。打線は決勝でも13安打を放って、強打の日大三に打ち勝った。全試合2ケタ安打は史上4校目の快挙。

 「今までやってきた練習で結果が出て、自信がついた。チームが一つになった決勝ができた。すべてが最高」。キャプテンの我如古(がねこ)は顔をくしゃくしゃにして喜んだ。6回の第3打席で右前打を放ち、個人大会通算最多安打13のタイ記録をマーク。昨年は甲子園で1本も安打を打てなかった男が甲子園の歴史に名を残した。

 昨春、夏と援護なく敗れても決して打線を責めなかった島袋が大会前、我如古に「打ってくれよ」と頼んだ。風邪で体調を崩したエースが初めてのぞかせた弱気が、打線の責任感を刺激した。「情報委員会」と称したスコアラー部隊も対戦相手を詳細に分析。準々決勝は帝京のエース・伊藤の登板回避も読むなど、猛打爆発を支えた。我如古は「大阪に来た時は桜がまだつぼみだったけど、けさは満開。興南は桜前線と一緒に上がってきた」と晴れ晴れと笑った。

 ≪大湾 高野連の規定で最後の守備≫延長12回、初優勝まであと1アウトとなり、興南三塁の守備には、我如古に代わって大湾が就いた。県内の別の高校に入学したが指導方針が合わず、興南に再入学。4月で19歳になるため、高野連の規定により、今大会が出場できる最後の公式戦だった。試合後は我喜屋監督からウイニングボールをプレゼントされ「夢みたい。ウイニングボールはとっても重い」と喜びをかみしめた。

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2010年4月4日のニュース