松井秀 スタメン復帰戦で2安打1打点

[ 2009年8月20日 06:00 ]

アスレチックス戦の6回、左前に適時打を放つヤンキース・松井秀喜

 【ヤンキース7―2アスレチックス】4月に続き16日に今シーズン中2度目となる左ひざの水抜き治療を行ったヤンキースの松井秀喜外野手(35)が18日(日本時間19日)、アスレチックス戦で5番DHで4試合ぶりに出場し、2安打1打点と上々の“復帰戦”となった。また、マリナーズのイチロー外野手(35)は同日のタイガース戦で5打数4安打。大リーグ通算2000安打にあと16本、9年連続200安打に21本と迫った。

【ヤンキーススタジャン


 3日間のブランクも打席での感覚を鈍らせてはいなかった。松井が復帰初戦でいきなりのマルチ安打を放ち、周囲の不安を一掃した。
 「打席での感覚は大丈夫でした。打つことに関しては問題ない。(水を抜いて)動きやすいですよ」。左ひざに腫れが出て、15日から3試合連続の欠場。その間は全体練習にも参加しなかった。患部の状態に加えて、実戦感覚も心配された。しかし、6回1死満塁から外角高めの97マイル(約156キロ)の直球を左前適時打。剛球に力負けすることなく鋭い打球を放ち「最後に甘く入ってきてラッキー。若干振り遅れたけど良かったと思う」。続く8回にも一塁へ強襲安打をマークし「引っ張って強い打球を打つことができた」と満足げだった。
 やはり、松井が入るとヤ軍打線は引き締まる。8月に松井が先発した試合でチームは9戦全勝。一方で、欠場すると1勝3敗。1試合当たりの平均得点も、松井が先発を外れると6・44点から3点と激減する。前日に零敗を喫したチームは、“松井効果”で12安打7得点と快勝。ジラルディ監督も「いいスイングをしていた。素晴らしいカムバック。松井が戻ってきて打線に厚みが出た」と頼もしそうに話した。
 それでも、左ひざについては予断を許さない。第2打席の三ゴロでは「怖さもあって多少抑え気味に走った」と全力疾走はしなかった。グラウンドに出る際にダッグアウトの階段を上るときも、右足に体重を乗せてから慎重に左足を運んでいる。松井は「今後また水を抜く状態になるかどうかは分からない」と話しており、10月のポストシーズンまで持つ保証はない。「ひざさえ大丈夫なら…。それを祈るだけ」と“爆弾”を抱えたまま公式戦の最終コーナーに差しかかる。

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2009年8月20日のニュース