巨人から来た清水 西武の4番奪っちゃう?!

[ 2009年2月13日 06:00 ]

 日本一連覇へ向けた西武の4番争いがスタートした。候補筆頭の“おかわり君”こと中村剛也内野手(25)は12日、今キャンプ初の特打で132スイング中54発。サク越え率・409という大爆発で、昨季本塁打王の貫禄を見せた。一方で渡辺久信監督(43)は、巨人から移籍の清水崇行外野手(35)も4番候補に指名。キングの勢いか巨人での豊富な経験か、今後の争いに注目が集まる。

 アジア王者の4番争いがスタートした。渡辺監督は本命不在を強調したうえで、まずは2人の名前を挙げた。
 「中村が4番候補の一番手であるのは間違いない。でも(4番の)枠を空けて与えるわけではない。DHで清水の可能性もある。左の方が並びがいい場合もある」として25歳の昨季キングと、巨人の一時代を支えた左のベテランによる激しいサバイバルを期待した。
 この言葉に発奮したのが中村だ。1月の自主トレ中に痛めた右ひざも完治したとあって、キャンプ初の居残り特打を解禁。サブグラウンドの左翼後方にある土手に何度も「ドスン」と強烈な打球を突き刺した。その数132スイングでなんと54発。アーチ率は実に・409だ。目標の55発にあと1本届かずに苦笑いを浮かべたが「気持ちよく打たせてもらいました」と満足げに目を細めた。昨季は46本塁打を放ちながら打率は・244。それだけに「2ストライク後からの打撃が課題。悪いところが改善されたら少しでも4番に近づく」と口にした。
 一方の清水も負けてない。フリー打撃では左方向を中心に快音を連発した。39スイング中、安打性の当たり20本、サク越え1本はくしくも中村とすべて同数。巨人では経験がなかった4番について「僕は任された役割をやるだけだから。この歳になって新しいことを経験させてもらってありがたい」と謙虚な中にも意欲を見せた。
 清水は右太腿を痛めており、フリー打撃以外は大事を取って別メニュー中だが、中村は13日の紅白戦に紅組の4番で出場する。若き長距離砲の勢いか、それともベテランの経験か。競争が激化すればするほどナベQ西武が連覇に近づく。

 ▼清水の巨人時代の中軸経験 13年間で先発4番での出場は1試合もなかった。ただし、クリーンアップに広げると3番は13試合、5番は42試合座った。97年8月5日ヤクルト戦では3番松井、4番清原、5番清水の布陣。清水先制、松井勝ち越しとクリーンアップに本塁打が飛び出し、7-6で勝利を収めている。

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2009年2月13日のニュース