広島市民球場へそれぞれの“ありがとう”

[ 2008年9月29日 06:00 ]

横断幕を掲げ、広島市民球場との別れを惜しむファン

≪オーナー、OBの声≫

 ▼広島松田オーナー (セレモニーが)無事に終わって安ど感が強い。球場みんなの思いがつながり合った。OBを呼ぶことも考えたが、日本シリーズに行く思いもあって、湿っぽいのはやめた。
 ▼山本浩二元広島監督 寂しい気もしますが時代の流れ。私にとって市民球場はあこがれ。甲子園と一緒で聖地でした。監督として優勝し、ファンの方も見ているグラウンドで、ビールかけをしたのが一番の思い出。
 ▼衣笠祥雄元広島内野手 何百万、何千万という人が、この球場で野球を楽しんでくれた。そこで18歳から40歳までプレーできたことに感謝しています。その場所がなくなるのは残念だが、自分の心の中にはいつまでも存在し続けます。
 ▼大野豊氏(スポニチ本紙評論家)僕を育ててくれたのは紛れもなく市民球場だ。プロ生活のゴールとなった98年9月27日の引退セレモニーもこの場所だった。ファンの存在が身近に感じられ、他にない温かみを味わえる球場。いずれ取り壊されて平地になれば、寂しさがグッと募ると思う。
 ▼佐々岡真司氏(スポニチ本紙評論家)小学生の時に母親に連れられて、初めてのナイター観戦が鮮烈な印象として残る。将来はカープの選手になりたい、ここでプレーしたいと強く思った。何事も始まりがあれば終わりもある。それでも一抹の寂しさを禁じ得ない。
≪選手の声≫
 ▼前田智 いろいろな思い出がある。ファンにはありがとうございましたと(伝えたい)。日本シリーズでもう一度(この球場でプレーする)という思いがある。
 ▼緒方 (最後の試合で)打席に立ち、グラウンドを1周する時までファンが残ってくれたことは、一生の思い出になる。(満員が続き)打席では最近、冷静になれない。
 ▼倉(選手会長)最後の市民球場の思い出に浸りたいところだけど、CSに向けての戦いがある。入団してからずっとBクラス。最後の年にAクラスに入れるようにという思いでいっぱい。
≪芸能界からの声≫
 ▼歌手奥田民生(広島市出身)カープの球場といえば市民球場。変わるとは思ってもみなかった。といっても、他のチームもいろいろ変わってるし、当然と言えば当然です。来年からの新球場で選手たちはもっとパフォーマンスを上げるでしょう。カープはもっと強くなるから、それをまた見に行きます。いい球場だったのは間違いない。完ぺきな野球場でした。

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2008年9月29日のニュース