ノムさん 田中は「五輪、球宴無理」

[ 2008年7月24日 06:00 ]

仙台市内の病院に入る楽天・田中

 右肩痛を訴えた北京五輪野球日本代表の楽天・田中将大投手(19)が23日、仙台市内の病院で精密検査を受け、右肩の「軽度の腱板損傷および関節唇の軽度の炎症」と診断された。当初1週間見合わせる予定だったキャッチボールを27日に再開するが、あくまで患部の状態を確認するのが目的で、五輪出場への不安は消えない。

 この日、出場選手登録を抹消された田中は、チームドクターの再検査を受けるために遠征先の東京から仙台に戻った。前日のエックス線、MRI(磁気共鳴画像装置)にエコーが加わった精密検査の結果、故障個所が判明。前日に診断された「右上腕二頭筋長頭部の炎症」は2次的なものとされた。同行した関場コンディショニングコーチは「ドクターが予測していたより軽度だった」と話したが、関節唇、腱板の故障は過去、多くの投手が選手生命を奪われた個所。27日に予定しているキャッチボールについても、南谷チーフコンディショニングコーチは「一度、様子を見てみようというもの」とした。
 田中は五輪代表だけでなく、球宴にも選出されているため、米田球団代表は精密検査の結果をすぐにNPBにメールで報告。また、西武戦後に検査結果を聞いた野村監督は「五輪、球宴は無理でしょう。急いだらまた再発する。じっくり治した方がいい。致命傷になったら大変」と、あらためて否定的な見解を示し、五輪については「岩隈を持っていかれるな。その可能性大だな」と話した。
 診察後「何も話しません。シーユーアゲイン」と言いながら病院を後にした田中。将来ある19歳だけに、今後は球団が慎重に回復状況を見極め、総合的に判断することになる。

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2008年7月24日のニュース