分校右腕、7球団スカウトの前で無安打無得点試合

[ 2008年7月15日 10:19 ]

 【日高中津分校4-0伊都】青空に向かって細い両腕を突き上げた。日高中津のエース右腕・木本幸弘投手が14日、和歌山大会2回戦の伊都戦でノーヒットノーランを達成した。和歌山大会では02年に日高中津の森辰巳が記録して以来、6年ぶり14度目(12人目)の快挙。そのときの相手も同じ伊都だった。

 9回2死から味方の失策で走者を背負ったが、代打・大前をウイニングショットのスライダーで三ゴロに仕留めた。「エラーはつきものですから」とエースの条件である冷静さをもった木本。それでも投手。マウンドに上がれば“お山の大将”だ。「5回が終わって(ノーヒットノーランを)意識した。9回は抑えにいきました」。
 自己最速141キロも、この日は138キロ止まり。奪三振はわずか2個、逆に5四死球と制球は安定しなかった。それでもネット裏の評価は悪くない。7球団9人のスカウトが熱心に見守った。広島・宮本スカウトは「春よりは腕が振れて球にキレが出ている」と話した。昨秋からの走り込みで体重は6キロ増え65キロになった。1メートル81の身長からすれば軽量級だが、その右腕で同校初の夏の甲子園を目指す。

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2008年7月15日のニュース