ダル 選手間投票1位が1番うれしい

[ 2008年7月8日 06:00 ]

ファン投票でオールスター出場を決めたダルビッシュは笑顔で会見する

 今年初めて導入されたオールスターの選手間投票で、日本ハムのダルビッシュ有投手(21)がパの投手部門で1位に選ばれた。1、2軍の支配下選手809人の投票で決まるもので、他球団の選手からも“日本のエース”として認められた証拠。ファン投票とのダブル当選を果たしたダルビッシュは、ヤクルト・青木宣親外野手(26)に早くも宣戦布告した。

 あのダルビッシュが声を上げた。「へぇー」。選手間投票で1位と知らされると「それが1番うれしい。打席で自分の球を見てもらっているわけですから…」と表情を崩した。
 5月のファン投票ネット受け付け会見では「ファン投票は田中君(楽天)がいて難しいので、選手間投票を目指します」と宣言。しかし、ここまで9勝と勝ち星が伸びず、12球団トップの12勝を挙げる岩隈が本命と考えていた。事実、ダルビッシュも楽天エースに投票。ところがフタを開ければ386票を獲得し、2位・岩隈の145票を圧倒した。昨年、田中に敗れたファン投票でも同じく岩隈に約12万票差をつけた。「何でこんなに差がついたのか…」。ファンだけでなく選手からも日本のエースとして認められたことがうれしかった。
 2年連続2度目の球宴はお祭り気分を満喫する。早速、北京五輪でも同僚となる青木に宣戦布告だ。「青木さんの(肉離れしてた)右脇腹をどうやって痛めてやるかしか考えていない。豪快な空振りをさせる、カットボールで当てるしかないですね」。日本代表・星野監督も真っ青の仰天発言だが、これもダルビッシュ流のエール。青木とは昨年12月の北京五輪アジア最終予選で親しくなり、それ以来メールをやりとりし、3月には怪物・中田の“ススキノデビュー”を一緒に寿司店で祝った間柄でもある。今年の交流戦で実現しなかった勝負を楽しむのだ。
 第1戦目の舞台は京セラドーム。地元登板を熱望する大阪・羽曳野出身の右腕が狙うのは6者連続奪三振だ。全パを率いる梨田監督は「今の時代に3回はない。2回で6三振なら値打ちある」とMVP奪取を指令。これには「それでも優秀選手止まりですよ」と笑い飛ばすが、奪三振ショーに自信はある。「腕は思い切って振りますよ」。ジャパンのエースが夢舞台でも主役となる。

続きを表示

2008年7月8日のニュース