レイズ 因縁の相手に1点差勝利

[ 2008年7月2日 06:00 ]

<レイズ・レッドソックス>4回2死一塁 右越えのツーランを放ったグロス(中・26番)を拍手で出迎えるスタンドのレイズファン

 【レイズ5―4レッドソックス】レイズが30日(日本時間7月1日)、地元での地区首位攻防戦・レッドソックス戦に1点差で勝利。ゲーム差を今季最大タイの1・5に広げた。今季82試合目での50勝到達。大リーグ史上、前年度に最低勝率だった球団としては最速記録ペースだ。強豪ぞろいのア・リーグ東地区での快進撃。1日の第2Rには出場停止処分明けの岩村明憲内野手(29)も戦列復帰して連勝、首位固めを狙う。

 6月5日の大乱闘以来、全米が注目していた因縁の直接対決。緊張感に包まれた一戦で勝ち名乗りを受けたのは首位・レイズだった。
 これまで地元にもかかわらずレッドソックスファンで埋め尽くされることが多かったスタンドが、この日はレイズカラーの青が大半。球場が揺れるほどの大声援を受けての白星にマドン監督は「ホームらしい戦い方ができた」とご満悦だ。
 昨季までの弱小球団の姿はない。投げては6回2/3を2失点と粘投した先発シールズから6人のリレーで逃げ切った。打線も初回にアップトンが先頭打者弾、4回はグロスが勝ち越し2ランなど効率よく得点。3点リードの最終回、飛球が右翼天井に当たりグラウンドに跳ね返る不運な安打や、守護神パーシバルが左太腿負傷で降板するアクシデントも乗り越えてがっちり首位をキープした。
 昨季世界一メンバー、レッドソックス・ローウェルが「勢いではなく実力。プレーオフを争う強敵になる」と認めるようにこの強さは本物だ。投手陣の充実が快進撃の最大の要因。中でも新加入の通算300セーブ投手、パーシバルを守護神に据えたことで、各選手の役割が明確になり安定感がアップした。救援陣の被打率は両リーグトップの・212。接戦に強く、今季は8回までリードしていれば43勝負けなしと圧倒的な強さを誇る。
 1日からは出場停止処分を受けていた岩村が1番・二塁で復帰する。レッドソックス戦は今季36打数12安打、打率・333、3本塁打、6打点と抜群の相性を誇る。前年度最低勝率チームで史上最速の50勝到達。「自信を持って戦えている。うちらは強い」とシールズ。激戦地区での主役は松坂のレッドソックスでも、松井のヤンキースでもない。岩村率いるレイズが輝いている。

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2008年7月2日のニュース