中田 予告通りの“バースデー弾”

[ 2008年4月23日 06:00 ]

19歳の誕生日を迎えた中田は報道陣からプレゼントされたケーキのロウソクを一気に吹きけした。左は2軍マスコットのカビー

 【日本ハム5―9巨人】予告通りの祝砲だ!日本ハムの高校生ドラフト1巡目・中田翔内野手(19)が22日、イースタン・リーグの巨人戦(鎌ケ谷)に4番・三塁で出場し、初回に姜建銘(ジャン・チェンミン)投手(22)から推定飛距離130メートルの左越え2号2ランを放った。この日は19歳のバースデー。63打席ぶりの一発で連続試合安打も自己新の6に伸ばした怪物ルーキーが、目標の1軍昇格へ一歩前進した。

 試合後の中田はアゴを突き出して喜んだ。「だから言ったっしょ、打つって!手応えは完ぺき過ぎだし、凄いッスね、オレ」。有言実行だ。対外試合初戦、オープン戦初戦、教育リーグ初戦と節目で一発を放ってきた。大阪桐蔭の3年だった昨年も4月22日には練習試合で自ら祝砲を放っており、前日21日には「区切りの日なので思い切ってやりたい」と“バースデー弾”を予告していた。
 初回2死一塁、カウント0―3。甘く入った直球をジャストミートすると、打球は一瞬で左翼席後方の防球ネット最上部を揺らした。「スタンドから“ハッピーバースデー”が聞こえたら“オレのホームランを見せたりたい”と思った。100点満点。花丸、二重丸ッス」。
 17日の練習に遅刻。外出禁止などの処分を受け、前夜には母・香織さん(44)から電話で「応援してくれる人のことを考えなさい。寝坊やまゆ毛を整えたり、しようもないことをしている暇はない」とたしなめられた。この日の一発はファンへの謝罪の意味も込められていた。
 1軍昇格へのアピールとなったが、山田GMは「心技体がひとつにならないと駄目。あとは1週間、10日間で本塁打を2、3本と打てるようにならないと…」。梨田監督も「もう少し様子を見てみたい」と話した。期待が大きいからこそハードルは高い。もちろん中田も分かっている。「結果を出せずにすぐ戻ってくるわけにはいかない」。今は“外禁中”だからこそ、野球漬けとなって腕を磨くチャンスなのだ。

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2008年4月23日のニュース