マー君 2失点完投で今季初勝利

[ 2008年3月29日 16:43 ]

8回、渡辺直の適時打で生還した鉄平(左)を笑顔で迎える楽天・田中

 【楽7―2日】楽天の田中が2失点の完投で、今季初勝利。打たせて取る投球で4安打に抑えた。打線は2―2の8回、鉄平の右中間への勝ち越し二塁打、渡辺直の右前打などで5点を奪い、試合を決定付けた。日本ハムは8回の2失策が響いた。

 ≪打たせて完投勝ち≫打たせて、取る。満員の観衆を集めた本拠地開幕戦で、楽天の田中が成長した姿を披露した。被安打4の2失点完投で今季初勝利。チームとしては永井、岩隈の連続完封に続く3試合連続の完投勝利となった。先輩がつくった勢いに2年目の19歳も乗った。
 調子は良くなかった。1回にスレッジに先制2ランを浴びる。だが「いつもなら三振を狙うところを、打たせて取る」という切り替えが功を奏した。ツーシームを有効に使い、2回以降は凡打の山を築いた。
 三振は6個だけ。それでも2―2の6回1死一、三塁では、第1打席で本塁打されたスレッジを空振り三振に仕留めた。力を抑えて打たせていく一方、勝負どころできっちり三振を取る。絶妙のペース配分だった。
 111球で9回を投げきった。昨季3度の完投勝利がすべて130球以上だったのと比べれば、省エネぶりは歴然。最後の打者にこの日最速の150キロを記録するなど、余力は十分だった。「こうやってゴロやフライを打たせるのも、面白いなと思った」。いつもは奪三振ショーで沸かせる田中が、新たな一面を見せた。

 ≪3連勝…実は不機嫌ノムさん≫楽天は開幕4連敗の後の3連勝で、借金1まで持ち直した。野村監督はご機嫌かと思いきや「4連敗がなかったらと思うと悔しくて…」。よほど出だしのつまずきがこたえたようだ。
 永井、岩隈の完封に続いて田中が完投と、先発陣が連勝の立役者となっている。勝率5割を懸ける30日は朝井が先発する。指揮官は「(相手先発の)グリンはいい投手だから攻略は難しい。朝井に頑張ってもらわないと」と期待をかけた。

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2008年3月29日のニュース