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日本男子バレー、福沢で初勝利!21得点大車輪の活躍

[ 2012年6月3日 06:00 ]

<日本・ベネズエラ>ベネズエラに勝利し笑顔を見せる福沢(中央)ら

バレーボール男子ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選第2日 日本3―0ベネズエラ

(6月2日 東京体育館)
 2大会連続の五輪出場を目指す世界ランキング15位の日本は同16位のベネズエラを3―0のストレートで破り、今大会初勝利を挙げた。エース福沢達哉(25=パナソニック)がサービスエース4本を含む21得点と大車輪の活躍を見せ、1勝1敗の五分に戻した。日本は5日に同20位の韓国と対戦する。

 エースが日本の窮地を救った。初戦でセルビアに敗れて、もう負けが許されない一戦。福沢は第1セット、いきなりサービスエースを決め、チームを波に乗せた。その後も、1メートル89ながらチームNo・1の最高到達点3メートル55の跳躍力を生かしたバックアタック、サイドからの強打を次々と決め、雄叫びを上げた。第3セットの競り合った場面でも得点を重ね、チーム最多の21得点をマーク。世界ランキングでほぼ同格で、03年W杯から6連敗している苦手ベネズエラをストレートで圧倒した。初勝利に導いたエースは「まず1勝できたことにホッとしている」と安どの表情を浮かべた。

 4年前は清水とともに大学4年で北京五輪に出場した。「(中大だった)前回は連れて行ってもらった五輪。今回は中心選手として行くことがステップアップになる」とエースの自覚は十分だ。パナソニックのチームメートでもある清水は3月に右足首腓骨(ひこつ)筋腱脱臼で手術し、スタメンを離れている。「今回は苦しい時に決めるのが自分の役割」と清水の分まで攻撃を担う覚悟だ。

 チームとしては前夜の敗戦の教訓を生かした。セルビア戦は攻める気持ちが強すぎて20本のサーブミスで自滅。選手間のミーティングで「つなぐ時と攻める時を割り切っていこう」(宇佐美主将)と話し合った。スピードを殺してコントロールしたサーブを有効的に使い、ミスは7本に減少。植田監督は「修正できてよかった」と収穫を口にした。

 これで1勝1敗。黒星発進から6連勝して五輪切符を獲得した4年前と同じ流れになってきた。次戦の5日からはアジア勢との3連戦。「どこも力がある」と福沢。負けられない戦いはまだまだ続く。

 ▽バレーボール男子ロンドン五輪への道 8チームの総当たり戦で、(1)1位(2)2位以下のアジア(日本、韓国、中国、オーストラリア、イラン)最上位の計2チームに出場権が与えられる。今大会の順位決定は変則的な勝ち点制が導入され、3―0、3―1の勝利は勝ち点3を得るが、フルセットの場合のみ勝ちに勝ち点2、負けに同1が与えられる。勝ち点で並んだ場合は勝利数が多い方が上位。続いてセット率、得点率の順で優劣をつける。

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2012年6月3日のニュース