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14年待った!複合ニッポン7大会ぶりV

[ 2009年2月27日 06:00 ]

複合団体優勝!歓喜も(左から)小林範仁、加藤大平、湊祐介、渡部暁斗

 ノルディックスキー世界選手権第8日は26日、チェコ・リベレツで行われ、複合団体の日本が7大会ぶりの金メダルを獲得した。前半飛躍(HS134メートル、K点120メートル)で5位につけた日本は、後半距離(20キロ)で第1走・湊祐介(23=東京美装)が首位争いを演じ、加藤大平(24=サッポロノルディックク)、渡部暁斗(20=早大)とつないで最終の小林範仁(26=東京美装)がゴール前でドイツに競り勝った。同種目の金メダルは荻原健司らを擁した95年大会以来。今大会日本勢初のメダルとなった。

 アンカーの小林が、写真判定にもつれこむドイツ・エデルマンとのデッドヒートを制した。「渡部が後ろを離してくれたので、メダルはもらったと思った」。前半飛躍で5位スタート。しかし、距離第1走者の湊が首位争いに加わった。3走の渡部は「役目は果たせた」。その意気をエースが見事に金メダルにつなげた。
 1992年から95年まで五輪、世界選手権を4連覇した複合ニッポンの復活だ。河野孝典の引退、荻原健司の衰えとともに、お家芸は頂点どころか表彰台からも遠ざかった。遠征費をやりくりしながら、W杯に出る実力がない若手をW杯Bに送り、将来を見据えた強化をしてきた。小林や加藤、湊らはここで経験を積んだ。14年を経て、ようやく実を結んだが、かつてと大きく違うのは、この日のように距離で逆転できるメンバーがそろったことだ。
 過去の黄金時代は、前半飛躍で大きくリードして、苦手の距離で逃げ切るのが唯一で絶対のパターンだった。だが、日本の強さが際立ったため、距離重視にルールが改正され、低迷が始まった。今回のメンバーは世界トップクラスの走力を持つ小林をはじめ、ユニバーメダリストの渡部、湊と、加藤以外は距離を得意とする。92年アルベールビル五輪で日本は距離の得意な阿部雅司を外し、初の金メダルを手にした。今回は飛躍が得意なエース高橋大斗を外した。14年ぶりの復活は、新生複合ニッポンの誕生でもあった。

 ▼複合団体成績
 (1)日本(湊、加藤、渡部、小林)(飛躍(5)452・4点、距離(2)48分8秒3)
 (2)ドイツ、タイム差0秒0((4)457・6点、(3)48分15秒3)
 (3)ノルウェー3秒6((6)439・3点、(1)47分53秒9)

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2009年2月27日のニュース