×

参加選手一同「バック・ソフトボール」訴え

[ 2008年8月22日 06:00 ]

競技復活の思いが込められた「2016」の文字と日本・アメリカ・オーストラリアの選手

 【北京五輪・ソフトボール 日本3―1米国】ソフトボールの日本が悲願の金メダルを獲得した。だが、2012年ロンドン大会でソフトボールは五輪の実施競技から野球とともに除外される。表彰式を終えた日本、米国、オーストラリアの選手たちは2016年五輪での復帰をアピール。ピッチャーズ・サークルに集まり、ボールで「2016」の文字をつくると、みんなで肩を組んで「バック・ソフトボール」と何度も叫んだ。

 日本の斎藤監督は「昔は、がらがらのスタンドが当たり前だった。逆戻りしなければいいが…」と今後の取り巻く環境に不安をのぞかせている。野球は国民的人気があり、WBCも開催される。一方、日本リーグの実業団が主体のソフトボール界にとって、除外は切実な問題だ。日本の井川英福チームリーダーは「子供たちの夢が絶たれるのは残念」と、五輪を夢見て競技を始めた選手が目標を失うモチベーションの低下を懸念する。米国のキャンドレア監督も「プロリーグが年間約40試合あるが、協会の援助がないと選手は活動できない」と将来の不安を明かした。
 日本オリンピック委員会(JOC)は競技団体の強化費配分基準となる08年度のランク付けで最高ランクの特Aに水泳と柔道、ソフトボールの3団体を指定する。だが、北京以降は強化費の削減をはじめ、協賛企業や広報活動で厳しい現実も予想される。

続きを表示

2008年8月22日のニュース