【ONE】武尊 王者スーパーレックに判定負け…ベルト奪取失敗で悔し涙「今できる限界はここまで…」
ONEフライ級キックボクシングタイトルマッチ 王者 スーパーレック・キアトモー9ー挑戦者 武尊 ( 2024年1月28日 有明アリーナ )
アジア史上最大の格闘技団体「ONE Championship」(ONE)が28日に「ONE165」を有明アリーナで開催。約4年ぶりの日本大会となったメインイベントで、K-1元3階級制覇王者でISKA世界ライト級王者・武尊(31=team VASILEUS)がONEフライ級キックボクシング王者のスーパーレック・キアトモー9(28=タイ)に判定0ー3で敗れて、激闘の末に世界タイトル奪取失敗した。
試合序盤からスーパーレックの強烈なローキックに苦戦した武尊。2Rには武尊の左足は変色していた。しかし3Rに武尊の逆襲が始まる。プレッシャーを強めて、相手との距離を潰して、ボディーの連打などパンチでスーパーレックの動きを止めた。ダウンを奪うことは出来なかったが、会場の空気は最高潮に。その後も武尊がプレッシャーをかけて攻めたが、スーパーレックもローキックとヒザ蹴りを合わせて攻撃を返して試合終了。両者5Rを戦い抜く激闘の末に、判定0―3で武尊は敗れた。
試合後には「絶対勝って世界一を証明したかったんですけど…今できる限界までやってきました。もうこれ以上の体を作れません…」と悔し涙を流した。
そして「今日会場に集まってくれるみんなにパワーを与えたかったんですけど、そのために今できる限界ギリギリのところまでやりました。絶対に勝って、みんなに武尊についてきてよかったって思ってもらいたくて…死ぬ気で頑張ってきたんですけど、今ホント、地震とかいろんなことあって、つらい思い、苦しい思いしてる人たちに、僕が命懸けで戦って頑張ってればいいことがあるって見せたかった」とこの試合に懸けていた気持ちを吐露した。
今大会で武尊は本来、対戦を熱望していたONEフライ級ムエタイ王者・ロッタン・ジットムアンノン(タイ)とのドリームカードが決まっていた。しかしロッタンのケガによって対戦が消滅。ONEは代替カードとして用意したのがスーパーレックとのONEフライ級キックボクシングタイトルマッチだった。
ロッタン戦が消滅して「悔しい気持ちはありましたけど…」と心境を吐露しながらも「スーパーレック選手と世界タイトルマッチということで、これ以上ない相手を用意してもらったので、断る理由はなかったです」と気持ちを切り替えて今回のオファーを受諾。
「ロッタン選手に勝つことしか考えてなかったですけど、今はベルトを獲ることしか考えてないです。次のことも考えないで、この試合で体が壊れてもあのベルトだけは1月28日に持って帰ります」と次戦以降組まれるだろう今回消滅したロッタンとの試合なども考えず、この試合に全集中していた。
ONEデビュー戦がいきなり強豪選手との世界タイトルマッチ。前日計量&フェースオフイベントでは、スーパーレックと額を合わせた約10秒間の激しいにらみ合いも見せた。
「今までやってきた格闘技人生そして日本の格闘技を背負って、必ずスーパーレック選手を倒して世界最高峰のベルトを獲ります。どれだけ泥臭くなっても、ボロボロになっても必ず勝ちます」と宣言していた。しかし22年6月に那須川天心に敗れて以来の日本での試合となったが、まさかの結果となった。
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