平仲信裕 芦屋大初のアマボクシング全国制覇会見 進路は連覇?世界選手権?プロ転向?
先月に都内で開催されたアマチュアボクシング全日本選手権ライトミドル級で優勝した平仲信裕(27=MUGEN)が15日、母校の芦屋大で凱旋会見に臨んだ。
プロボクシングの元WBA世界スーパーライト級王者・明信氏の長男としても知られる平仲は大学1年から出場した同大会で念願の初優勝。通算7度目の挑戦で、芦屋大では初めての全国制覇となり「長くアマチュアでやってきて一番大きなタイトル。素直にうれしいが、まだ満足じゃない。一つの区切り」と冷静に受け止めた。
1992年、敵地メキシコで1回TKO勝ちし、世界ベルトを持ち帰った父からは「走れ」と言われ続けてきたという。偉大すぎる父への反発を覚えた時期もあったそうだが、今回は7月から1日20~30キロの走り込み合宿を重ねてきた。
「“走れ”としか言われてこなかったが、走れば体も軽くなる。やらないと不安になってきた」。全日本選手権を制し、選手生活に区切りをつけることも考えたが「来年、また全日本選手権を目指してもいいのかなと思う」と連覇を見据えた。
その来年はパリ五輪があり、同級は21年世界選手権で日本人初の金メダルに輝いた岡沢セオン(27)が出場を内定させている。
「スロースターターが課題だったが1回から行くようになった」。成長を物語る恩師の樋山茂監督は「(パリ五輪後の)世界選手権を目指してもいいのでは?」と選択肢を示すが、平仲は「(父が経営する)平仲ジムからはまだ日本チャンピオンがいない。15回くらいチャレンジしたがダメだったので、なってあげたいのもある」とプロ転向にも含みを残す。
その進路に注目が集まるようになったのも父の存在、そして何より全日本選手権制覇のたまもの。コロナ禍で試合出場できなかった2年間、沖縄県豊見城市の平仲ジムで蓄えた力の次なる発散場所を探し求めている。
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