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浜田剛史氏 中谷、接近戦でも押し負けないこと世界にアピール

[ 2023年5月22日 04:44 ]

WBO世界スーパーフライ級王座決定戦12回戦   〇中谷潤人 KO12回2分42秒 アンドルー・モロニー● ( 2023年5月20日    米ラスベガス・MGMグランド )

2階級制覇のベルトを肩にかける中谷(撮影・田中哲也通信員)
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 【浜田剛史の目】中谷の良いところが全て出た試合だった。初回は広めにスタンスを取り、接近戦に持ち込もうとするモロニーに押し負けないように体を安定させた。長いジャブで相手をけん制しながら左ストレートをうまく当て、相手が距離を詰めてきた2回には、ガードの隙間から左右のアッパーを的確にヒットさせダウンを奪うと、流れを完全につかんだ。モロニーは何をやっても自分の土俵にならず、精神的にも追い詰められただろう。

 中谷は細身だが、くっつかれてもアッパーで対応するなど、押し負けない力があることも証明した。「接近戦を苦にしないアウトボクサー」と言えるだろう。まだまだここから伸びる選手。今後は“引っかける右フック”で接近戦を仕掛ける相手の体勢も崩せるようになれば、もっとボクシングの幅は広がるだろう。本場ラスベガスでKO勝利できたことも世界へのいいアピールになったと思う。スーパーフライ級で一番強いと思ったファンも多いのではないだろうか。(元WBC世界スーパーライト級王者)

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