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フジタ“Jr”ハヤト 闘病を乗り越えた約5年ぶり復帰戦で王座奪取!奇跡の1日は「少し報われた瞬間」

[ 2022年12月30日 08:00 ]

約5年ぶりの本格復帰戦で9年ぶりに東北ジュニアヘビー級王座に輝いたフジタ“Jr”ハヤト(C)GODBLESS
Photo By 提供写真

 フジタ“Jr”ハヤト(36=みちのくプロレス)がスポニチアネックスのインタビューに応じた。がんとの闘病を乗り越えて約5年ぶりの本格復帰戦となった7月1日のみちのくプロレス後楽園ホール大会で王者MUSASHIを下して9年ぶりに東北ジュニアヘビー級王座に輝いた。その試合を含めて今年1年間を振り返った。

 約5年ぶりの本格復帰戦となった当日は会場入りからリングに上がるまであまり記憶がないと話したハヤト。「緊張と本当に戦えるのかという不安があった。あと勝手にだけど、ファンが期待しているもの以上にして返せるのかという所を考えすぎてあんまり覚えてない」とデビューしてから味わった事のない初めての感覚になった。

 そして「復帰を決めてから毎回最後のつもりでリングに上がってるけど、これでまた怪我して、また無理になる可能性もあったからより緊張した。“一番強い奴と戦いたい”と言って、場所も用意してもらって、“戦うならメイン”と言って、自分でそこまで持っていったのに、あの日は“俺はできるのか?”と自分にビビってたよね」と苦笑いした。

 試合中については「あっという間だった。体力的にもまだいけた。余裕もあったし、意外と身体は覚えてると思った。俺は本能的なものが強くて、アイツ(MUSASHI)の攻撃の強さも感じたし、終始“俺は戦うために復帰した”という感じだった」と回顧した。

 しかしハヤトはコロナ禍で試合するのが初めてだったため、声出し応援がない会場に戸惑いを覚えた。「俺は以前から試合中は集中していて、試合でキツイ時にファンの声援が聞こえてきて、“まだ頑張ろう”と思う時はあったけど、基本的には声援はわかってない。だからよりお客さんが盛り上がっているのかわからないから戸惑った」と拍手だけの応援だったため、ファンが盛り上がっているのか不安になった。

 そしてファンの応援に感謝しながらも「いつもなら声出し応援なのが、今回は拍手での応援だから自分のリズムが取れなかった。コロナ禍の会場に慣れてなかったから“ここまで静かなら一回静かにしてくれ”と思ったりもした。自分の空気感を作るために“1回静かにして”みたいな仕草もしましたし、試合は楽しかったけど、難しかったし、慣れなかったね」と今までとは違う感覚だった。

 試合は30分を超える死闘の末に復帰戦でベルト奪取に成功した。勝った瞬間は「やっぱり俺は強いなと思った」と笑顔を見せたハヤト。そして復帰戦で王者に輝き、自分の強さと批判的な意見を言っていた人たちを見返す事ができた。

 「俺があそこまでの試合をして、勝つと思ってた人の方が少なかったと思う。あの日はいろんな興行があった中で、“ハヤトを無理させるな”や“ハヤトに試合させてもいいけど何でメインでタイトルマッチなんだ”などいろんな意見もあったと思う。だけどそうやって思っていた人たちを見返せた。5年ぶりに帰ってきて一発で王者になったことで“どうせハヤトのお帰り感で終わる”と思って見に来なかった人に俺が強いところを証明できた」。

 復帰したい思いを胸に日々リハビリを続けていたが、1年前には明確的に復帰できる予定もなかった。「休んでた5年間を振り返ると7月1日は奇跡だった。俺はもってると思ったし、苦しい日々が全てではないけど少し報われた1日だったね」と5年間の苦しさが少しだけ報われた瞬間だった。

 今年は復帰してベルトを獲るまでがピークだったと総括した。「復帰するまでがピークで終わった感じだった。ベルトを獲ってからは出れなかった大会もあるし、1カ月に1試合などの限定出場で俺が欠場した大会は王者不在の大会になった。コロナ禍でまだ県またぎを良く思わない人もいる。“また岩手?また矢巾?”って思われちゃうのは申し訳ない」と話しつつも「復帰が出来て、自分が望んだ試合でベルトを獲れたことに関しては100点満点かな」と自身に点数を付けて振り返った。

 ◆フジタ“Jr”ハヤト(ふじた“じゅにあ”はやと)1986年(昭61)9月20日生まれ、東京都出身の36歳。2004年12月、中嶋勝彦戦でプロレスラーデビュー。08年12月東北ジュニアヘビー級王座を初戴冠。その後、新日本プロレス、プロレスリングZERO1などにも参戦。17年4月に左膝外側側副靭(じん)帯完全断裂、左膝内側側副靭帯部分断裂で長期欠場。18年11月に脊髄腫瘍髄内腫瘍上衣腫によるがんであることを公表。19年12月に約3年ぶりとなる1試合限定の復帰戦を戦った。今年7月1日のみちのくプロレス後楽園大会で約5年ぶりとなる本格復帰戦で東北ジュニア王者のMUSASHIにいきなり挑戦して、ベルト奪取。約9年ぶりの王座戴冠となった。

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