大みそか統一戦の井岡一翔が公開練習 タイソンや村田諒太も駆けたラスベガスの山で下半身強化
プロボクシング WBO&WBA世界スーパーフライ級王座統一戦 ( 2022年12月27日 東京・大田区総合体育館 )
日本人初となる複数階級での2団体王座統一に挑むWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(33=志成)が27日、都内の所属ジムで公開練習を行った。WBA同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)との統一戦へ向け、今月中旬までの約7週間の米ラスベガス合宿で練習をほぼ終えており、この日はストレッチとシャドーボクシング2ラウンドで約20分の調整。「凄く良い状態で仕上がっている。試合を迎えるのが楽しみ。3年ぶりにラスベガスへ行って、ボクシングに集中する環境で統一戦に向けた良い準備ができているので、自信を持って臨みたい。統一戦なのでレベルの高い試合を見せて必ず勝ちたい」と抱負を述べた。
師事するイスマエル・サラス・トレーナー(65)によると、ラスベガス合宿では3人の異なるパートナーと計101ラウンドのスパーリングを消化。1人はベネズエラ人の五輪代表選手、2人が異なるスタイルのメキシコ人で、うち1人はWBA13位だったという。また、毎朝にはラスベガス合宿恒例の「山上りトレーニング」も実施。元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)らが走ったことで知られるマウント・チャールストン、前WBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(帝拳)が世界王者となる前に使用したレッド・ロック・キャニオンなど、3カ所で坂を駆け上がって下半身を強化した。井岡は「3年ぶりだけど、心臓が破れないかなと思うぐらい苦しい坂。自分のためと思いながら、いつも憂鬱な気持ちで走っていた」と苦笑いした。
親交のあるサッカーJ1神戸の元日本代表DF槙野智章(35)が25日に引退を発表。井岡には発表する1、2日前に連絡が来ていたという。「もう彼のプレーを見られないという寂しさはあるが、選手生活を終える決断は凄く難しいと思うので、彼が出した決断を尊重したい。今まで彼のパフォーマンスで多くの刺激や力をもらった。これからは監督をやりたいと言っているので、それにも期待したい」と話す一方、選手生活の終盤を自覚している自身についても「日々の葛藤が自分を強くしている。自分を信じられることを日々やっているので自信を持ってリングに臨める。負けたら終わりの覚悟?あります」と説明した。
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