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“ボクシング界の上戸彩”3度世界王者の宮尾綾香が引退式で涙「最高のボクシング人生でした」

[ 2022年12月1日 20:02 ]

引退式で3本の世界ベルトを持つ元WBA女子世界アトム級・前IBF女子世界同級王者の宮尾綾香 
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 プロボクシング元女子世界アトム級王者の宮尾綾香(39=ワタナベ)の引退式が1日、東京・後楽園ホールで行われた。現役中と同じコスチュームでリングに上がり、「サンドバッグを殴ってみたいという好奇心から始めて、気づいた頃にはリングに上がっていた。14回も世界戦の舞台に立たせていただいた。ボクシングを始めて19年、最高のボクシング人生でした」と涙ながらにあいさつ。テンカウントゴングを聞くと笑顔があふれた。今後は現役中に資格を取得した鍼灸の仕事をしながらボクシングに携わっていくという。

 長野県更埴市(現千曲市)出身の宮尾は短大卒業後に地元でボクシングを始め、04年にプロデビュー。07年にタイで服役中の世界王者へ挑戦して話題を集め、08年には日本ボクシングコミッション(JBC)のプロテストを受験して合格した。美女ボクサーとして知られ、当時所属した大橋ジムの大橋秀行会長からは「ボクシング界の上戸彩」と愛称をつけられた。

 12年に安藤麻里(フチュール)に判定勝ちしてWBA女子世界アトム級王者となり、計5度の防衛に成功。15年10月にWBC同級王者・小関桃(青木)との統一戦に敗れ、ワタナベジム移籍後の16年12月にはWBO同級王者・池山直(フチュール)への挑戦で試合中に右膝前十字靱帯断裂の大けがを負ったが、約1年半のブランクを経てリング復帰した。

 18年11月には池山に3―0判定勝ちで雪辱し、WBA女子世界アトム級暫定王座を獲得。正規王者モンセラット・アラルコン(メシココ)との統一戦に1―2判定で敗れたものの、今年2月に松田恵里(TEAM 10COUNT)とのIBF女子世界アトム級王座決定戦を2―0判定で制し、3度目の世界王者となった。今年9月、岩川美花(姫路木下)に0―3の判定負けで初防衛に失敗。王座から陥落した世界戦が最後の試合となった。JBC以前からのプロ通算成績は38戦25勝(6KO)10敗3分け。
 

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