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ボクシング元世界3階級制覇の田中恒成「KOで来年の4階級制覇につなげます」12・11世界前哨戦

[ 2022年10月14日 16:49 ]

12月の世界前哨戦で対戦するヤンガ・シッキボの写真を手に意気込む田中恒成
Photo By スポニチ

 プロボクシング元世界3階級制覇王者の田中恒成(27=畑中)が14日、名古屋市内の所属ジムで会見し、12月11日に武田テバオーシャンアリーナ(名古屋市港区)で“世界前哨戦”のスーパーフライ級10回戦に出場すると発表した。

 「来年は挑戦の機会をつくってもらえれば次こそ、という思いは強い。今回は世界ランカーが相手。必ずKOして、自信を持って来年の4階級制覇につなげます」

 対戦相手のヤンガ・シッキボ(南アフリカ)は17勝(5KO)1敗1分け。スーパーフライ級でWBO5位、WBC9位につけ、田中より長身で手足が長い右構えという。

 田中の世界ランクはWBO1位、WBAとWBCで4位、IBF5位(2位は空位)と主要4団体全てで上位につける。「(相手の映像を)1回ぐらいしか見ていないけど問題ないと思う」。自信たっぷりのコメントは当然だろう。より一層のレベルアップを目指し、今春に続いて9月初旬から3週間はラスベガス、2週間はロサンゼルスと計5週間の米国合宿を敢行。「前回よりスパーリングの比重が高かった。新たな課題を見つけたり、いい選手とスパーリングを重ねたり、いいトレーニングができた」。

 ロサンゼルス滞在中に元4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)と4分×4ラウンドのスパーリングで拳を交えた。「1ラウンド目のプレッシャーのかけ方とか“さすがに強いな”という部分と、自分の中で自信になる部分もあった。(ロマゴンが)まだ仕上がってないところはあっただろうけど」。現在のスーパーフライ級で将来、対戦すべき強豪との手合わせで刺激を受けた様子だ。

 帰国前にはIBF同級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)が前王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)を返り討ちにしたタイトルマッチも現地で観戦したという。「チャンピオンは強かった。プレッシャーやパンチ力が目立つけどディフェンスもうまい。凄くいい選手」と称える一方で「いけそうだなと思った。研究したわけではないけど、自分だったら、どうするとか崩しようはあると考えた」。強豪に対し、すぐに打つ手が思い浮かぶあたりにも合宿の成果を実感できた。

 試合までには“モンスター”ことWBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)とも手合わせする。「昨年も同じような時期にスパーリングをやっているので。(自分は)この1年間で、いろんな変化があった。どういう形になっているのか確かめたい」。現在地を確認しながら世界4階級制覇、米国でのビッグマッチを目指して歩みを進める。

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