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小原佳太がワンパンチで暫定王者撃破「会心の一撃」 指導受けた故矢尾板貞雄氏追悼のV3

[ 2022年10月11日 21:02 ]

プロボクシング日本ウエルター級王座統一戦10回戦 ( 2022年10月11日    東京・後楽園ホール )

ワンパンチKOした小原佳太は「どうだ」と言わんばかりのポーズ
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 日本ウエルター級正規王者の小原佳太(35=三迫)が同級暫定王者・小畑武尊(24=ダッシュ東保)に3回2分35秒TKO勝ちし、王座統一に成功するとともに3度目の防衛に成功した。3回に左ボディーを見せてから打ち下ろしの右フックをぶち込んでダウン奪取。小畑は立ち上がったもののふらつき、レフェリーが試合を止めた。元日本スーパーライト級王者、元東洋太平洋同級王者、元WBOアジア・パシフィック・ウエルター級王者の小原は26勝(23KO)4敗1分け、小原の右足負傷により6月に設けられた暫定王座決定戦を制していた小畑は12勝(5KO)6敗1分け。

 小原は決着の右について「立ってこないと思いました。会心の一撃でした」と振り返った。3月の練習中に右ヒラメ筋腱を断裂して戦線離脱。暫定王座決定戦でTKO勝ちした小畑の前評判が高く、「どこを取っても勝てると思っていたが、何かあるのかもしれない」と警戒を解かなかったという。試合ではジャブやボディーへの反応を見た上で「倒すつもりではなかった」という右フックで仕留め、「良い選手だけど過大評価では。作戦も逆だったと思う」と冷静に分析した。

 離脱中はまず治療を優先し、8月には米ロサンゼルスで約3週間の合宿を敢行。元世界王者らとのスパーリングで、能力の高い相手に隙を見せることなくワンテンポ早く仕掛ける戦い方を習得した。あっさり終わってしまったため「試すまでもなかった」と首をすくめたが、三迫ジムの三迫貴志会長が「海外での世界ランカーと試合をさせたい。(世界挑戦も)チャンスがあれば」という今後へ向け、引き出しを増やすことに成功した。

 この日の興業では9月13日に86歳で亡くなった元東洋フライ級王者・矢尾板貞雄氏を追悼するテンカヌトゴングが打ち鳴らされた、小原は東洋大時代から矢尾板氏の指導を受けており「おまえは打たれ弱いからジャブを突いていけ、とアドバイスしていただいた。亡くなられてさみしいです」と声を落とした。

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