井上兄弟が地元・座間で交流イベント 市長は尚弥の4団体統一でパレード実施に前向き
プロボクシングWBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者の井上尚弥(29=大橋)とWBOアジア・パシフィック&日本スーパーバンタム級統一王者・井上拓真(26=同)の兄弟が21日、地元の神奈川県座間市で開かれた交流イベント「ざま井上兄弟タウンミーツ」に出席した。兄弟は佐藤弥斗(みと)市長を表敬訪問し、トークショーや写真撮影会などで市民と交流した。
座間で生まれ育った兄弟の市長表敬訪問は6年ぶり。佐藤市長は尚弥による日本人初のボクシング世界3団体王座統一を称え、「本来なら市内でパレードをしたかった」と紹介。尚弥が4団体統一した場合のパレードの可能性について問われると「コロナにも配慮しつつ、彼らが所属する芸能事務所などとも調整しながら、できる限り多くの市民の方たちと喜びを共有したい」と前向きな姿勢を示した。
兄弟は子供たちに笑顔で手を振り、座間市の魅力について聞かれた尚弥は「自然が多くトレーニングをしやすい環境。坂が多くて足腰が鍛えられる」と答え、「座間の水はおいしい」と地元もアピール。小学生当時の夏休みの過ごし方については「3人きょうだいで分担して、掃除や皿洗いなどやることをやれば遊びに行っていいという井上家のルールがあった」と明かし、子供連れの母親たちを感心させた。
イベント後、尚弥は現在も座間に住み続ける理由について「横浜で練習しても、東京で会食しても、座間に帰ることが自分にとって一番大事。生まれ育った座間に帰ってきて気持ちをリセットする、朝からロードワークすることを大事にしていて、初心に戻るという意味もある」と説明。拓真も「引退してもずっと住んでいると思う。どこに行っても帰りたくなる町が座間ですね」と地元愛を強調した。最後は拓真が「必ず世界王者に返り咲く」と決意を示し、改めて年内のバンタム級4団体王座統一を目標に掲げた尚弥は「コロナが落ち着いてまたこのような機会が設けられたら、もう少しトークしたり、写真撮影をする機会をつくれれば」と交流拡大に期待した。
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