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“アマ13冠”堤 プロ初陣で両拳負傷も判定勝利「攻め込めずに悔しい試合になった」

[ 2022年7月14日 05:20 ]

フェザー級8回戦   〇堤駿斗《判定》ジョン・ジェミノ● ( 2022年7月13日    大田区総合体育館 )

4回、ジェミノ(右)に右ストレートを見舞う堤(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 アマ13冠の堤駿斗はプロデビュー戦で東洋太平洋フェザー級5位ジェミノに3―0で判定勝ちした。経験豊富でタフなファイターを倒し切れず、「最後まで攻め込めずに悔しい試合になった」と反省したが、試合中に両拳を痛めながらも持ち前のスピードとテクニックで圧倒した。

 プロ初陣を前に堤はアマと比べて小さい8オンスのグローブでの被弾を懸念していたが、影響が出たのは自身の拳だった。「2回に左、5回に右拳を痛めて“どうしよう”って戸惑った」。それでも新人らしからぬ冷静な試合運びで相手に主導権を渡すことなく、ほぼフルマーク(80―72×2、79―73)で完勝した。

 「アクシデントの中、8ラウンド戦い通せたことは経験になる。武器である距離感や、左ジャブが通用したことは自信になった」

 プロの厳しさを肌で感じ、手応えも得た“ネクスト・モンスター”は「世界を獲るためにプロの世界に来た。もっと、もっと修業して強くなりたい」と視線を上げた。

 ◇堤 駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日生まれ、千葉市出身の23歳。幼稚園で空手を始め、小5からのキックボクシングでは那須川天心とも練習。中2でボクシングに専念し、習志野高2年の16年に世界ユース選手権フライ級金メダル。高3の17年全日本選手権ではバンタム級で井上尚弥以来の高校生王者に輝いた。東洋大で目指した東京五輪は世界最終予選の中止で出場できず。昨秋の世界選手権で優勝3度のラザロ・アルバレス(キューバ)を破る金星を挙げた。1メートル71の右ボクサーファイター。家族は両親と兄、弟。

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2022年7月14日のニュース