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浜田剛史氏 谷口の「当てる」と「打ち込む」パンチ打ち分けがスタミナ維持に奏功

[ 2022年4月23日 05:30 ]

WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦   〇谷口将隆 TKO11回2分29秒 石沢開● ( 2022年4月22日    後楽園ホール )

初防衛に成功した谷口(撮影・島崎 忠彦)
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 【浜田剛史の目】谷口はサウスポーの良さを十二分に生かした。左アッパーボディー、左ストレート、左フック、いろいろな角度から打ち、打っては右サイドに出て、そこでまた打つ。石沢が連打した時だけはクリンチに逃れていたが、それ以外は(Uの字を描くような動きでかわす)ウイービングや(頭を下げ体を倒してよける)ダッキングで外していた。相手のパンチ力がどうとかは関係なく、あの距離で試合ができるということは自信の表れだろう。世界王者になったことで自信を付け、テクニックもパワーも全部が上という内容だった。

 試合中の動きを見る限り、両者のコンディションに違いは感じなかった。体重オーバーした石沢より、減量で体力を消耗した谷口の方が本来は不利なはずだが、当てるパンチと打ち込むパンチを巧みに使い分けていた。あれならスタミナは持つ。結果として王者が全てに一枚上、格の違いを見せつけた試合だった。2.3キロもの体重超過は我々の時代には想像もできないこと。もちろん選手自身の責任もあるが、ジムの管理責任も大きい。(元WBC世界スーパーライト級王者)

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2022年4月23日のニュース