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初防衛の王者・谷口、体重超過で進退言及の石沢に「今回の件で引退はもったいない」

[ 2022年4月23日 14:57 ]

WBO世界ミニマム級タイトル戦 谷口将隆対石沢開 11回TKO勝ちで初防衛の谷口将隆(右)
Photo By 代表撮影

 ボクシングのWBO世界ミニマム級王座初防衛に成功した谷口将隆(28=ワタナベ)が23日、都内のジムで一夜明け会見を開いた。

 相手の石沢開(25=M・T)が前日計量で体重超過して挑戦者資格を失い、負ければ王座が空位となるリスクを背負った試合でテクニックの差を見せつけての11回TKO勝ち。バッティングではらした右まぶたをサングラスで隠し、「お互いに試合をすると決めて結果は出たので、僕たちの中では終わったこと。2人とも無事にリングを下りられてよかった」と話した。試合後、進退にも言及した石沢については「彼の人間性的に真摯(しんし)に受け止めて思い悩んでいると思う。凄く強い選手でもあるので、今回の件が原因で引退はもったいないと思う」と現役続行を希望。ただし「プロボクシングは凄く過酷で自分で体を削るので、自分が決めることですが…」と付け加えた。

 試合でのダメージはほぼなく、試合前は我慢していたお菓子を“解禁”しするなど前夜は一睡もしなかったという。「防衛をしてやっとチャンピオンとして胸を張れると思っていた。それをクリアして、世界挑戦で(ベルトを)取った時よりも自信にはなった」と振り返った。最軽量級の日本人対決とあり「正直、注目度はめっちゃ低かったと思うけど計量オーバーで注目されるようになった。そこで勝てて無事防衛できたことだけが、僕が得たものかな」と冷静に分析した。

 減量が楽ではないだけに、将来はライトフライ級に上げることも視野に入れる。「ゆくゆくは考えている。石沢選手を見て、自分も気をつけないといけないと、より一層気が引き締まった」と語った。年内は防衛戦をもう1試合行いたい意向で、同期入門のWBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人と、地元・関西での“ダブル世界戦”にも前向き。ワタナベジムの渡辺均会長は、京口の次戦が6月頃に海外となる見通しを示した上で「秋か年末にできれば」と明かした。

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2022年4月23日のニュース