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アマ8冠・中垣VS逆輸入ボクサー花田はドロー 日本ユース新王者は誕生せず

[ 2021年7月8日 22:06 ]

<日本ユース・スーパーフライ級王座決定戦>引き分けに終わり、初タイトル獲得を逃した花田歩夢(左)と中垣龍汰朗(右)
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 プロボクシング日本ユース・スーパーフライ級王座決定戦8回戦は8日、東京・後楽園ホールで行われ、中垣龍汰朗(21=大橋)と花田歩夢(19=神拳阪神)が引き分けに終わり、新王者は誕生しなかった。

 アマチュア8冠のエリートとメキシコ帰りの逆輸入ボクサーの決戦。序盤はサウスポーの中垣とオーソドックスの花田のジャブの差し合いとなり、一進一退の攻防が続いた。、花田がノーモーションの右をヒットさせれば、中垣は右ジャブ、左ストレートのワンツーを上下に散らしながら的確にヒットさせる。7回には花田がメキシコ仕込みのボディーで中垣を追い詰めるシーンもあるなど、両者ともに持ち味は発揮しながら、あと一歩決め手に欠いた。

 ジャッジ3者の採点は1人が78―74で中垣を支持したが、残る2人が760―76の同点でドロー。プロ3戦目でのベルト奪取を逃した中垣は「想定できる全部に対応できる準備をしてきたつもりだったけど、結局“つもり”でしかなかった。接近戦の練習もしてきたので7回にボディーを攻められた時に違う対応ができれば、結果も違っていたかもしれない。1ポイントの重みを痛感しました」と唇をかみしめた。勝てなかった理由には「客観的に試合を見られなかったこと」を挙げ、「これまでも悔しい経験をするたびに強くなってきた。もっと強くなります」と前を向いた。

 一方、15歳で単身メキシコに渡り、16歳でプロデビューした花田は、アマチュアエリートを相手に善戦とも言える内容。「引き分けという結果は悔しいけど、自分の実力、やってきたことは出せたので悔いはない」とときっぱり。「間合いと駆け引きは勉強になった。アマチュアトップの選手との駆け引きは良い経験」と収穫を口にし、「今は考えていないけど、また上に行って再戦できたらと思う。日本でも、東洋太平洋でも、世界でもタイミングが合えば、」と、将来的な再戦に意欲を示した。前回のマンモス和則(中日)で両拳を痛めており、今後は手術して再出発する予定とした。

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2021年7月8日のニュース