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23歳のライトフライ級王者・加納陸と43歳のミドル級王者・野中悠樹が6・6WBOAP王座のW防衛戦

[ 2021年4月15日 15:01 ]

6月6日の興行に臨む(左から)大成ジムの丸元大成会長、松岡新、加納陸、渥美ジムの野中悠樹、仲村正男会長代行
Photo By 提供写真

 プロボクシングの大成ジムは15日、リモート会見し、6月6日にエディオンアリーナ大阪でWBOアジアパシフィック(AP)王座のダブル防衛戦を実施すると発表した。

 メインは同ライトフライ級王者の加納陸(23=大成)が、同級1位の栄拓海(折尾)を迎えて初防衛戦に臨む。

 「昨年のタイトル戦は、勝ちはしたものの納得できる内容ではなかった。しっかりコンディションをつくりたい。(WBOの)世界ランクは5位まで上がったけど、正直に言って、そこまでの試合をしていない。この試合で自分の実力を見せたい」

 昨年11月の王座決定戦は3回に平井亮輝(千里馬神戸)の右ストレートでダウンを喫しながら左ストレートを軸に立て直して判定2―1で競り勝った。ミニマム級でIBF11位、WBO15位など世界ランクに入っている栄を倒し、16年8月のWBO世界ミニマム級王座決定戦以来2度目の世界挑戦へ前進したい。丸元大成会長は「世界再挑戦するには必ず乗り越えないといけない」と快勝を期待した。

 もう一人の王者、WBOAPミドル級王座を保持する野中悠樹(43=渥美)は、日本スーパーウエルター級3位の越川孝紀(一力)を迎えて2度目の防衛戦に臨む。

 「年齢が年齢なので(笑い)。疲れの抜け具合とか日に日に変わりますが(試合ができなかった)この1年9カ月で、いろいろ勉強できました。同世代に勇気を与える試合をしたい。ここまで勝ったり負けたりでやってきた。何度負けても夢に向かっていく姿で勇気づけられたら」

 19年2月に東洋王座も同時に懸けられたタイトルマッチで王者・細川チャーリー忍(金子)に判定勝ちしてWBOAP王座を獲得(のちに東洋王座を返上)。初防衛成功後の10月に米国のプロモーターと3年契約を結んだ。中量級の層が厚い米国で活動し、世界初挑戦を目指す方針だった。しかしコロナ禍で海外との往来が難しくなり「水面下で動いてもらい、いい話もあったんですが全部、頓挫しました」。それでも、へこたれない。大事な実戦練習であるスパーリングをコロナ下では思い通りに消化できない苦境にも「緊急事態宣言が出ている時などジムに行く回数は減りました。でも(ジムワーク以外にも)やることは無限大にあります。走り込み、筋トレとか。工夫してやります」とベテランらしく泰然と構える。渥美ジムの仲村正男会長代行は「ベストのパフォーマンスを発揮してほしい」と期待した。

 当日は収容人員の半分に相当する500人の観客を入れる方針。また、試合の模様はテレビ大阪公式YouTubeチャンネルなどでライブ配信される。

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