内藤律樹 9回TKOで4度目の防衛に成功「海外で戦うには…」
プロボクシング東洋太平洋スーパーライト級タイトルマッチ12回戦は21日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・内藤律樹(29=E&Jカシアス)が同級4位・今野裕介(31=角海老宝石)に9回終了TKO勝ちし、4度目の防衛に成功した。戦績は内藤が25戦23勝(8KO)2敗、今野が21戦16勝(9KO)5敗。
序盤から主導権を握ったのは王者・内藤だった。果敢に前に出る今野にカウンターの左を浴びせてぐらつかせると、その後も多彩な右とフットワークで今野をほんろう。6回に接近戦に持ち込まれた場面もあったが、8回終了後に公開された採点は89―82×2、88―83と大きくリード。試合2週間前に左肩を痛めていた今野が9回終了後に棄権を申し入れ、18年1月のジェフリー・アリエンザ(フィリピン)戦以来、実に2年1カ月ぶりのKO勝利となった。
「ここから行けば、倒せるチャンスがあると思っていたので、それができなかったのは正直、ちょっと残念。ボクシングをつくることはできているので、後はいかにフィニッシュに持っていくか、そのためにギアを上げる。海外で戦うには、そこが課題でしょうね」
本来なら4月にシンガポールで世界ランカーとの対戦を計画していた。「キャリア最大の勝負。勝って世界しかない」と考えていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で実現せず。13カ月ぶりのリングは国内で日本人選手と対戦になった。内容的には満足していないが、「課題があるってことは、それだけ成長できるということ」と前を向く。
今後の目標はもちろん世界だが、コロナ禍で先行きは不透明だ。スーパーライト級では国内にも米トップランク社と契約を結ぶ平岡アンディ(大橋)、岡田博喜(角海老宝石)、日本王者の永田大士(三迫)ら注目選手が存在。内藤は「一番は海外で戦いたいけど、アンディとやっても面白そうですね」と国内での強豪対決にも興味を示していた。
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