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“モンスター”井上尚弥、27歳の決意「今年も爆進するのみ」「1日も無駄にしたくない」

[ 2020年4月10日 06:00 ]

10日に27歳の誕生日を迎えた井上尚弥(大橋ボクシングジム提供)
Photo By 提供写真

 ボクシングのWBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)が10日、27歳の誕生日を迎えた。25日(日本時間26日)に米ラスベガスでWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(31=フィリピン)と3団体統一戦を行う予定だったが、新型コロナウイルスの世界的流行で延期に。井上はスポニチ本紙などの質問に文書で回答し、現在の状況と心境を明かした。

 本来なら米国で迎えるはずだった27歳の誕生日は国内で家族とゆっくり過ごすことになった。カシメロとの3団体統一戦に向けてラスベガスに長期滞在して調整する計画を立て、一軒家を借りる手配まで済ませていたが、新型コロナ禍で延期。「世界的な状況を見て延期になると覚悟していた」というものの、9日には自身のSNSに「27歳になってしまう…。プロデビューして8年。1日でも現役生活を無駄にしたくない」と投稿するなど複雑な思いも明かした。

 2月上旬のグアム合宿後、フィリピンから3人のパートナーを招いて順調にスパーリングを消化していた。現在は全員が帰国し、国内ボクサーともスパーはできない状況だが、「いつ試合が決まってもいいように最低限スキルを落とさないよう6割程度で練習を進めている」。ジムワークやロードワークは継続。大橋会長によると、実戦感覚を鈍らせないため、弟の拓真とマススパーを行うこともあるという。

 19歳でプロデビュー。公言通り35歳で引退するなら27歳は中間点となる。3階級制覇、WBSS制覇という偉業を成し遂げたモンスターは「自分でも想像を超えるキャリアを築けている」と振り返る。だが、ゴールはまだ先。カシメロ戦は過去に4人しか達成していない主要4団体統一という野望実現への通過点でしかない。今はコロナ禍の終息を待つしかないが、「今年も爆進するのみ」(回答文のまま)と決意を新たにし、「一度リセットされたカシメロ戦。お互いベストでリングに上がれるよう精進していくだけ」と誓った。

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