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恒成、五輪目指す兄・亮明と喧嘩スパー 計2回6分間壮絶バトル

[ 2019年8月6日 05:00 ]

兄弟スパーリングを公開した田中亮明(左)と恒成
Photo By スポニチ

 20年東京五輪ボクシングの日本代表候補、田中亮明(25=中京学院大中京高教)が5日、名古屋市の畑中ジムでV2戦を控えるWBO世界フライ級王者の弟・恒成(24)と計2回のスパーリングを公開した。左構えの亮明は“仮想ゴンサレス”として6月に恒成のフィリピン合宿にも同行。弟の好仕上がりに舌を巻きながら、自身も五輪出場への意気込みを新たにした。

 ラオウ対ケンシロウの壮絶バトル。漫画「北斗の拳」の名場面をほうふつさせるスパーリングだ。兄の亮明は、世界3階級制覇した恒成が「普段はやられることが多い」と明かすほどの強敵。計2回、6分間の手合わせは弟が序盤から飛ばした。ジャブを差し合い、兄の左ストレートに反応し、すぐに打ち返す。兄が「パンチをもらいたくない」と足を使えば、弟は抜群の追い足でコーナーに追い込む本気モード。亮明は「強いっすね。力強いし速い。(恒成との)スパーリングは熱くなる」と充実の表情で真夏の“兄弟喧嘩”を振り返った。

 柔道と空手は黒帯の父・斉(ひとし)さん(52)から2人は格闘技を仕込まれた。最初は空手。パンチを磨く意図で始めた拳闘にハマった。弟がプロ転向しても、兄は「アマチュアボクシングが好き。お金になる、ならないとか関係ない」と3ラウンド、計9分間で全て出し切る競技を継続。強豪の駒沢大を経て、現在は母校教諭としてボクシング部監督も務めながら来年の東京五輪を目指す。

 亮明にとって当面の目標は、代表選考で重要視される11月の全日本選手権(鹿児島)優勝。「日本一を証明してオリンピックの舞台に立ちたい」。既に名を成した弟に負けず、アマで世界の“拳王”となる。

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2019年8月6日のニュース