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田口、押していなす“相撲トレ” パワー型挑戦者対策着々

[ 2016年12月17日 05:30 ]

WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ   王者・田口良一≪12回戦≫同級3位カルロス・カニサレス ( 2016年12月31日    大田区総合体育館 )

相撲を取り入れたミット打ちを行った田口
Photo By スポニチ

 ダブル世界戦で5度目の王座防衛に挑むWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(30=ワタナベ)が16日、東京都品川区のジムで練習を公開した。パワフルに前進してくる挑戦者カルロス・カニサレス(23=ベネズエラ)対策として、接近戦でも押し負けずに重心をずらして打つ“相撲トレ”を重点的に実施。16戦全勝の難敵を退け、前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(37)がリベンジと王座復帰を懸けるメインに弾みをつける。

 ミット打ちを終えた田口は、体の前方に長方形の「コンビネーションバッグ」を装着した石原雄太トレーナーと向き合った。前進してくる大きなバッグに低い姿勢で肩から当たって押し返し、次の瞬間にはポジションをずらしてサイドへ回り込み連打。押す、いなす動きは「押し負けてスタミナを奪われないように相撲の練習もやっている」との言葉通りだった。

 自ら挑戦者に選んだカニサレスは大振りフックを武器とし、16戦全勝13KOの戦績を誇るファイター。小柄ながら突進力があり、石原トレーナーは「打ちながら体を寄せてくる」という。映像を見た田口も「今までやってきた中で体の当たりはトップクラス。パワー自体は相手が上回っていると思う」と分析。身長とリーチで勝るため、基本的には足を使い距離を取って戦う方針だが、「中間距離、近距離でも自分が上回れればいい」と以前から取り組む“相撲トレ”の回数を増やした。

 8月のV4戦は初のメインイベンターを務めたが、今回はセミファイナルに回り、ジムの先輩・内山にメインを譲る。内山は4月に2回KO負けしたコラレス(パナマ)との再戦で雪辱を狙うだけに、「内山さんの復帰に弾みをつけたい。自分が負けたら士気が下がるかもしれない。絶対に勝って内山さんにつなげたいと、今までの防衛戦より強く思っている」と言葉に力を込めた。V4戦では宮崎亮(井岡)に判定で完勝もKOは逃したとあって、今回は“相撲トレ”以外に、好機に連打で仕留める練習も積んできた。好きな力士を問われ「昔で言えば舞の海や寺尾」と、自身と同じ“そっぷ型”の2人を挙げた王者は「KOの方が盛り上がる。チャンスがあればどんどん狙っていく」と意気込んだ。

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2016年12月17日のニュース