×

高山 15年目標は真の世界4団体制覇、WBA暫定で“やり残し”

[ 2015年1月29日 05:30 ]

ボクシング主要4団体のチャンピオンベルトを見せる高山

 プロボクシングのIBF・WBO世界ミニマム級統一王者で、昨年大みそかに日本初の4団体制覇を達成した高山勝成(31=仲里)が28日、大阪市内のジムで練習を公開した。今年の目標にWBA正規王座獲得による真の世界主要4団体コンプリートを掲げ、最軽量級最強を証明する。

 昨年大みそかの日本初4団体制覇達成から約1カ月。ふっくらした顔つきで高校生ライフの充実ぶりを語っていた高山の眼光が突然、鋭くなった。話題が今後の対戦希望に及んだ時だ。

 「正規のWBAタイトルを獲りたい。ライトフライへ階級を上げるのはそれから。最軽量級でやり残したことがあるとすれば、バドラーとの統一戦です」

 現在3度防衛中のWBA正規王者ヘッキー・バドラー(南アフリカ)は以前から注目していた標的の1人だ。昨年8月のフランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)との王座統一戦が決まるまでに、高山陣営はバドラーと交渉を持ったものの、実現に至らなかった。

 こだわる理由はただ1つ。「“暫定”の文字を消したい」。高山は06年11月の決定戦で1位のカルロス・メロ(パナマ)を圧倒し、WBA暫定王座を獲得。しかし、翌07年4月の次戦で正規王者の新井田豊(横浜光)に判定1―2で敗れ、正規王座を手に入れられなかった。

 バドラーはIBO同級の王座も保持。日本ボクシングコミッション(JBC)が認めていないマイナー団体ながら、高山は「数年後にはメジャーになる可能性もある」とIBOを評価。高山はIBFとWBO、バドラーはWBAとIBO、互いに2つのベルトをかけるビッグマッチ構想を描く。メジャー4団体完全制覇プラス1の“5団体”制覇。31歳の現役高校生が大きな野望を抱いている。

 ≪進級は大丈夫≫高山は14年春に入学した菊華高(愛知)での高校生活も満喫している。「1月は高校生でした」。後援者へのあいさつ回りもしながら、今月7日の始業式後は可能な限り野球部の寮に泊まり込んで勉学に励んだ。「進級は大丈夫だと思います」と胸を張る。同校のスポーツ施設付近の山林を切り拓いて“高山ロード”というランニングコースも整備中。「2月からはプロボクサー、高校生を両立させていきます」と力強かった。

続きを表示

この記事のフォト

2015年1月29日のニュース