山本由伸 ドジャースと巨額契約の背景 25歳の若さ、低い故障リスク 大谷の“後払い”も奏功

[ 2023年12月23日 02:30 ]

山本由伸
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 オリックスからポスティングシステムでメジャー移籍を目指していた山本由伸投手(25)がドジャースと契約合意したと21日(日本時間22日)、大リーグ公式サイトなどが報じた。12年総額3億2500万ドル(約461億5000万円)は年数、金額ともにメジャーの歴代投手でNo・1。日本選手の米移籍時点でも最高額となった。

 なぜ、メジャーで一球も投げていない投手がこれほどの巨額契約を手にできたのか。いくつもの要素が絡みあった上でだが、一番は山本が25歳と若い年齢であることだ。

 大リーグでは登録日数を逆算した上でデビュー時期を遅くするなど、若手有望株がFAとなることを一年でも遅らせる手法が一般的だったこともあり、FA投手が市場に出るのは30歳前後がほとんど。25歳という年齢で、エース級の投手を獲得できるチャンスがまずない。代理人のジョエル・ウルフ氏は交渉開始時点から「過去のFAでこれほど興味を持たれた選手を知らない。10~15年に一度しか起きないパーフェクト・ストーム」と話し、30球団の半数近くが獲得へ動いた。若いだけ故障のリスクは低く、まだ成長できる年齢と高く評価された。

 データの共有という点も大きい。トラックマンなどの計測機器の発展で、日本の投手でも一球ごとに、球速だけでなく回転数や回転軸など細かな信頼できる数値が把握できる。過去に巨額契約で海を渡った松坂大輔やダルビッシュ、田中将の時代と異なり、プレーする前から実力を具体的に知ることができる。

 ヤンキース、メッツのニューヨークを本拠として資金力が豊富な両球団がマネーゲームを繰り広げた点も無視できない。ともに今季プレーオフ進出を逃し、エース級投手が必要な再建期。シーズン中は2億ドル以上と予想された契約総額が、交渉開始の前には2億5000万ドル以上となり、ついに投手最高額を超えた。代理人が厳しくかん口令を敷いた大谷の「沈黙のFA戦線」とは対照的に、各球団との交渉過程は盛んにメディアをにぎわせた。対抗馬を見事引っ張り出し、争奪戦の市場をつくり上げたウルフ氏の手腕によるところも大きかった。ド軍は大谷の年俸の「後払い方式」によるアシストも大きく、若くて総額に見合う実力に、不安なく投資できた。(大リーグ担当デスク・後藤 茂樹)

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