【バレー五輪予選】日本女子 フルセット惜敗またもブラジルの壁 パリ切符は来年6月世界ランクで決める

[ 2023年9月25日 05:30 ]

バレーボール・パリ五輪予選女子東京大会兼W杯最終日   日本2―3ブラジル ( 2023年9月24日    東京・国立代々木競技場 )

<日本・ブラジル>敗戦に肩を落とす古賀(右)ら日本選手(撮影・小海途 良幹)
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 6大会連続の五輪出場を目指す日本はブラジルに2―3で惜敗した。5勝2敗でB組3位となり、今大会でパリ五輪の出場権を獲得することはできなかった。真鍋政義監督(60)は途中からエース古賀紗理那(27=NEC)を外す大胆采配を振ったが、実らなかった。パリ五輪出場チームは開催国フランスを含む7チームが決定。残り5チームは来年6月に決まる。

 ボールが落ちた。声援がため息に変わる。最終セット10―15。敗戦が決まった。この日、この場所でつかむつもりだったパリ五輪切符は手をすり抜けた。コートに主将の姿はなかった。

 「個人としても、チームとしても悔しい結果になったけど、課題の中にも希望があってプラスにもなった大会。でも最後取り切るところで取り切れなかった」。古賀は目を潤ませながら吐き出した。

 真鍋監督は「悔しいし、反省しないといけない。14人の選手は最後の最後までよく頑張ったが、ブラジルの高さ、パワー、勝負に対する執念を感じた」と悔しげに話した。

 第1セットは競り合いながら落とした。第2セットは序盤の7連続得点で抜け出し3点差で振り切った。第3セットはセットポイントを握りながら逆転で失った。セットカウント1―2。後がない状況で迎えた第4セット、真鍋監督は絶対的なエース古賀を外した。

 真鍋監督は「スパイク決定率がかなり下がっていた」と交代理由を説明した。勝てば五輪出場が決まる大一番で途中からベンチに下がったエースは「コンディションは全然良かった」とつぶやいた。

 古賀の穴を埋めたのが石川だ。出番が少なかった悔しさをぶつけるように爆発した。第3セットだけで8得点。古賀がいなくなった第4セット以降も強打で得点。相手エースのガビのスパイクをブロックで止めるなど流れを引き寄せた。「紗理那さんがコートに入っていなかったけど、それまでチームを支えてくれた。代わって入って自分らしくと意識した」。それでも勝利には届かなかった。

 ブラジルには何度も苦杯をなめさせられた。真鍋監督がチームを率いたリオ五輪は0―3。東京五輪もストレート負け。昨年の世界選手権準々決勝はフルセットで惜敗。今回もはね返された。パリ五輪出場権は来年に持ち越しとなった。

 古賀は「苦しい状況ほどつながりが必要。今年よりも苦しい戦いになると思う。一人一人にならずにチームで助け合えればいい」とチーム全員で再挑戦する決意を口にした。

 ▽パリ五輪への道 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12カ国。五輪予選は世界ランク上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれて、日本など3カ国で開催され、各組上位2カ国の計6カ国が出場権を得る。残る出場権は、来年のネーションズリーグ1次リーグ終了時(6月17日)の世界ランクで、出場決定済みの7カ国を除く上位5カ国に付与される。

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