引退後も働きたい会社に…新社会人・池江 スポンサー探しから見えた高き志

[ 2023年4月5日 04:44 ]

競泳日本選手権第1日 ( 2023年4月4日    東京アクアティクスセンター )

女子100メートルバタフライ決勝で優勝を果たした池江(撮影・河野 光希)
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 世界選手権(7月、福岡)の日本代表選考会として開幕した。女子100メートルバタフライは池江璃花子(22=横浜ゴム)が白血病から復帰後の自己ベストを0秒09更新する57秒68で優勝。日本代表に内定し、個人種目では17年世界選手権(ブダペスト)以来6年ぶりの世界切符を手にした。

 4月から新社会人となった池江。横浜ゴムとの所属契約発表会では「社会のことを学び、人間として成長したい」と抱負を述べた。契約までの舞台裏を見てみると、その高い志が鮮明になる。スポンサー探しの枠を超え“現役引退後も働きたい会社”をコンセプトに複数企業と接触。横浜ゴムとは昨年9月に最初の面談をした。複数の男性幹部らから会社説明を受けたが、池江は女性社員との面談をリクエスト。昨年11月に幅広い職種と年代の女性社員4人と会い、生き生きとする姿に感銘を受けた。

 今後は競技活動を最優先した上で、日程が合えば新人研修にも参加する意向。各種イベントで会社や商品を紹介する説明員を務めることも検討されている。趣味がドライブで車好き。タイヤテストコースでの運転にも興味を示す。15~20年に横浜ゴムはサッカーの強豪チェルシーの胸スポンサーを務めたが、宮本知昭常務は「企業ロゴの露出だけでなく、池江さんは自分の言葉で発信できる。社外へのPRはもちろん、社員のモチベーションアップにもつながる」と期待を込める。

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