堀島“キング滑り”で男子初モーグル金獲り!平昌教訓生かしピーク合わせる

[ 2022年1月20日 05:30 ]

オンラインで北京五輪代表内定会見に応じる堀島行真
Photo By スポニチ

 来月4日に開幕する北京五輪のフリースタイルスキー・モーグル代表となった堀島行真(24=トヨタ自動車)が19日、滞在中のフィンランドからオンラインで会見を行い、金メダル獲得への思いを語った。メダル候補とされながら11位に終わった平昌から4年。日本男子のエースがリベンジの舞台に臨む。全日本スキー連盟はこの日、発表済みだったノルディックスキー・ジャンプ以外の北京五輪代表内定選手46人を発表した。

 今季の堀島はW杯で非五輪種目のデュアルモーグル2戦を含む全9戦で表彰台に上り、うち3勝。押しも押されもせぬ金メダル候補として2度目の五輪に臨む。会見では落ち着いた表情で「メダル獲得は最低限の目標としてやってきた。(W杯で3勝して)現時点で五輪が開催されたとしても、金メダルも見えている状態で挑める」と手応えをにじませた。

 言葉の端々にみなぎる自信の源流の一つが、格段に上がった滑りの安定性だ。かつては高難度のエアで名前を売ったが、現在はターン技術も向上。スピードと合わせた総合力で戦えるまでに成長した。勝敗を分けるポイントに「会場やジャッジ(を味方に付けること)を含めて、世界一の滑りをしたい。足りないのはきれいさ。そこができれば勝てる」と残り期間での総仕上げのポイントを挙げた。

 もう一つ、体調面の良さもある。指導者全員が“練習の虫”と口をそろえるが、平昌はそれがあだとなり、ピークを合わせられずに惨敗。この4年間は練習量をコントロールし、今季も「シーズン前からのコンセプトは疲れない体」とした。W杯では公式練習でもあえて滑らないこともある。コロナ禍で10月の渡欧から一度も帰国できず、疲労が心配されるが「平昌に比べて、回復した状態で入れる」と語った。

 最大のライバルは14年ソチ銀、18年平昌金のキングズベリー(カナダ)。「まだまだ上がいるという気持ちにさせてくれる」という王者を“キングの滑り”で倒した時、堀島が日本のモーグル男子初の金字塔を打ち立てることになる。

 《モーグル女子・川村、堂々V宣言》今季はW杯初勝利から3勝を挙げ、種目別ランキングで首位に立つ川村あんりは「今は自分の滑りに自信がある。(金)メダルを獲りたいなと思う」と堂々のV宣言。ターン、エア、スピードと三拍子そろった滑りが特長。表彰台なら冬季五輪の日本女子最年少となる17歳は、「今はワクワクというか、楽しみな気持ちが大きい」と肝っ玉の大きさを見せた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年1月20日のニュース