諏訪利成氏 細谷の2時間8分台評価、疲労の中でも最善のスピードを選択

[ 2021年12月6日 05:30 ]

第75回福岡国際マラソン ( 2021年12月5日    福岡市・平和台陸上競技場発着 )

<福岡国際マラソン>日本人トップの2位に入った細谷(撮影・岡田 丈靖)
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 【諏訪利成の目】3度目のマラソンとなった細谷選手は苦しいレースだったが、2時間8分台でしっかりとまとめたことは評価できる。前回びわ湖毎日で日本歴代6位のタイムを出したことがフロック(まぐれ)ではないことを証明した。優勝にはあと一歩届かなかったが、力は出し切れたと思う。

 1キロ2分58秒という世界基準のペース設定に初挑戦した。未知のスピードを体感したことで30キロ以降で離れかけたが、疲労の中でも最善のスピードを選択したことでしっかり前を追うことができていた。前回びわ湖のようにペースメーカーが外れた30キロ以降も多くの選手がいればそれに付いていけたが、今回はそれができなかった。1人で走る力を付けることがこれからの課題になってくる。

 私も走った福岡国際マラソンは記録だけではなく、世界と勝負できる大会だった。なくなってしまうのは寂しいが、今大会で新たな若手の台頭も見られたのは良かった。細谷選手は守りに入らずに、今日のような前へ前へという攻めのレースをすればもっと伸びていくはずだ。(アテネ五輪男子マラソン6位入賞、日立物流陸上部コーチ)

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