谷原 ツアー5年ぶり優勝、通算15勝目「もう勝てないんじゃないかと…しびれた」

[ 2021年11月15日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ最終日 ( 2021年11月14日    静岡県 太平洋クラブ御殿場C=7262ヤード、パー70 )

<三井住友VISA太平洋マスターズ最終日>18番、ウイニングパットを決めガッツポーズする谷原(撮影・沢田 明徳)
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 2打差単独首位から出た谷原秀人(42=国際スポーツ振興協会)が4バーディー、4ボギーの70で回って通算6アンダーで逃げ切り、5年ぶりの優勝を手にした。16年11月の平和PGM選手権以来のツアー通算15勝目で、13年以来となる大会2勝目。69で1打差の2位に入った金谷拓実(23=Yogibo)は賞金ランキング1位に浮上した。

 ベテランといわれる年齢になろうと、谷原の闘争心は衰えない。最終18番。6メートルのバーディーパットを打つ直前に思った。「絶対に入れてやる」。1打差の金谷が1メートルのチャンスにつけており、外せばプレーオフの可能性があった。カップど真ん中から沈めた42歳は力強く右拳を握った。

 「もう勝てないんじゃないかという気持ちもあった。久しぶりにしびれた。また勝てて本当にうれしい」

 朝にぎっくり腰のような症状に見舞われ、痛み止めを飲んでプレー。14番で4つ目のボギーを叩いて追いつかれながらも踏ん張り、「何とか腰が持ってくれた」と息を吐いた。

 17年から3年間、欧州ツアーに参戦。昨年から日本ツアーに復帰した。復活Vへのきっかけは2戦前。欧州のグリーンに合わず封印していたエースパターを5年ぶりに引っ張り出してパットが好調に。試行錯誤していたスイングも、「20代の頃のイメージで」と振ると気持ち良く振れた。この変化が2戦連続トップ10、そして今回の勝利につながった。

 1834日ぶりにつかんだ節目の通算15勝。今後に向けては海外再挑戦への意欲を示しつつ、「若手の選手を苦しめて、お互い上達できたら」と谷原。16日に43歳の誕生日を迎えるベテランの向上心は尽きない。

 《金谷1差2位も賞金ランク首位》19年大会覇者の金谷は1打及ばず今季3勝目を逃した。14番で一時追いつきながらも及ばず。「最後まで諦めずにやり切った」と振り返りつつも、表情には悔しさがにじんだ。優勝には届かなかったが、2位に入り賞金1500万円を獲得。5位だった賞金ランクはトップに浮上した。「今回、優勝に届かなかったのでリベンジしたい。もちろん賞金王も獲りたい」。13年の松山英樹以来、ツアー史上2人目となるルーキーシーズンでの賞金王戴冠を目指す。

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2021年11月15日のニュース