IOC総会が東京で開幕 バッハ会長「世界中が日本国民を称賛する」

[ 2021年7月20日 10:02 ]

IOCのバッハ会長(AP)
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  国際オリンピック委員会(IOC)の第138次総会が20日、2日間の日程で東京都内のホテルでスタートした。午前9時からの開会式では、冒頭でIOCのトーマス・バッハ会長が「ついにここまで来ました。東京で集まることができた。我々は結束し、リアルにお目にかかれている」とあいさつ。新型コロナウイルスと戦ってきた世界の医療従事者やボランティアへ敬意と感謝を示すとともに、亡くなった人々へ黙とうをささげた。

 また、「こんなことになろうとは誰もが想像しなかった。未曾有の課題に東京、日本国民が直面した」と東日本大震災やコロナ禍を挙げ、日本とのパートナーシップの重要性を強調。菅義偉首相や安倍晋三前首相、東京都の小池百合子知事、大会組織委員会の橋本聖子会長や森喜朗前会長のリーダーシップを絶賛し、「舞台は整った。世界中の何十億という人々が(テレビで)視聴する。彼らは日本国民を称賛するでしょう。これだけのことができたんだと」と大会を実現させた日本側の努力を称えた。

 開会式では小池知事、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長、組織委の橋本会長らもあいさつ。菅首相は「多くの会場で無観客開催となるが、東京大会の意義は決して損なわれるものではない。世界が大きな困難に直面する今こそ団結し、人類の努力と英智によって大会を開催できる、成功されることを日本から発信していきたい」と語り、自身が高校生だったという64年大会と同じく「世界の頂点を目指すアスリートの活躍は、若者や子どもたちに夢と希望と感動、勇気を与えてくれると確信している」と期待を口にし、21日から福島や宮城でソフトボールとサッカーが始まることで「復興が進んだ日本の姿を力強く発信する機会になると思う」と話した。

 総会では21日に2032年夏季五輪・パラリンピックの開催地を決定。IOC委員の投票でブリスベン(オーストラリア)が承認される見通しとなっている。

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2021年7月20日のニュース