【服部道子の目】奈紗 アイアン左右、距離感ピタリ

[ 2021年7月13日 05:30 ]

米女子ゴルフツアーマラソン・クラシック   最終日 ( 2021年7月11日    オハイオ州 ハイランドメドーズGC=6578ヤード、パー71 )

2年ぶりに米ツアーを優勝した畑岡奈紗(AP)
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 畑岡選手が王者のプレーで優勝しました。

 コースはわりと狭く、彼女自身、あまり自分向きではないと言っていましたが、フェアウエーキープ率もパーオン率も圧倒的で、見事としか言いようがない内容でした。

 特に調子が良いなと感じたのは、アイアンショットです。彼女は持ち球がドローなので、グリーンの左サイドにピンが切ってある方が得意。でも、今週は右サイドにピンが立っていても、その右側の狭いエリアを狙ってチャンスメークしていました。調子が悪いときは、右サイドのピン位置を苦手にしていましたが、左右の精度も距離感もピッタリでしたので、自信を持って攻めることができていたのではないでしょうか。

 スイング的にはトップでの切り返しのテンポがゆったりとしていて、間がありました。インパクトまでの時間を長くつくることができていたので、ドローでもフェードでもアジャストしながら打つことができていました。

 今週は総重量が20グラム軽いパターを使っていたそうです。肩から腕にかけての大きな筋肉を使って打つイメージで、安定感がありました。彼女はあまりパターを替えないタイプですが、ショットの状態が非常に良かったので、そういうチャレンジができるゆとりもあったのでしょう。

 今大会は畑岡選手にとって五輪前の最後のストローク戦となりました。五輪会場の霞ケ関CCはショットの精度が要求されるコースですが、1Wからパターまで思い通りに打てて勝てたというのは、大きな手応えになったはずです。
(東京五輪日本代表女子コーチ)

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2021年7月13日のニュース