ジェイテクト初優勝!エース西田は涙…無観客試合も平常心で熱闘

[ 2020年3月1日 05:30 ]

Vリーグ1部プレーオフ男子決勝 ( 2020年2月29日    群馬・高崎アリーナ )

パナソニックを破り優勝を決め、喜ぶジェイテクトの選手たち
Photo By 共同

 男子の決勝が行われ、レギュラーシーズン2位のジェイテクトが3連覇を狙った同1位のパナソニックを3―2で破り、前身の豊田工機時代も含めてトップリーグ初優勝を決めた。最高殊勲選手賞には西田有志(20)が選ばれた。試合は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、無観客で行われた。

 歓喜の雄叫びが場内に響いた。通常なら大歓声にかき消されるはずだが、スタンドには限られた報道陣や関係者のみ。ジェイテクトの選手とスタッフは思う存分に喜びを分かち合いチーム最多の36得点を挙げたエース西田は涙を拭った。

 「自分の人生で大きなタイトルになった。このチームで勝ちたい一心だったので」

 約4000枚の前売り券が完売しながら、試合の3日前に無観客開催が決定。それでも「海外ではあんなの普通。代表でやっても観客が少ないのがノーマル」と心は揺らがなかった。リーグMVPに選ばれる活躍でレギュラーシーズン2位から下克上。「父の声は響くので支えになっていた」という両親は観戦できなかったが、テレビの向こうに勝利を届けた。「これで終わりじゃない。もっと先がある」。次は東京五輪で会場を満員にしてメダルを狙う。

 ≪無観客の決勝「大変苦渋の選択」≫試合前には日本バレーボールリーグ機構の嶋岡健治会長が会見。決勝を無観客とした経緯に触れ「大変苦渋の選択」と話した。準決勝(2月24日)まで日程を消化していたこともあり「試合をやって成績を決めることを最優先に考えれば、お客さんを入れないでやることが最大の判断」と説明。関係者入り口に体温計が置かれ「37.5度以上の場合は入場をお断りする可能性があります」という告知がされるなど、異例の措置が取られた。

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