神鋼、連続攻撃で57―0大勝 リーチ擁する東芝撃破で開幕6連勝

[ 2020年2月24日 05:30 ]

ラグビー トップリーグ第6節   神戸製鋼57―0東芝 ( 2020年2月23日    ユニバ )

トップL<神戸製鋼・東芝>前半、トライを決める神戸製鋼のブロディ・レタリック(撮影・坂田 高浩)
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 神戸製鋼が9トライを奪って東芝を57―0で粉砕し開幕6連勝を飾った。2003年のトップリーグ(TL)開幕以降、伝統のカードで初の無失点勝利。3試合連続の失トライ0のボーナス点付きの勝利で勝ち点28に伸ばし、首位パナソニックとの2差2位をピタリ追走している。東芝のNo・8リーチ・マイケル(31)ら19年W杯日本代表が出場するとあって、神戸ユニバー記念競技場で行われたラグビー最多観衆を更新する2万3647人が入った。東芝は2連敗で2敗目(4勝)を喫した。

 神戸製鋼のシステムは特定のヒーローが生まれにくい。15人の波状攻撃で崩すため、トライゲッターだけを称えられないからだ。

 前半27分、No・8ナエアタが最後を飾ったチーム4本目のトライはその典型例。自陣22メートル付近のスクラムを起点にした連続攻撃は、のべ21人がボールを触りながら、地面にボールを置く密集ができたのはわずか3回だけ。オフロードパスを駆使し、ポンポンと人に渡る芸術的なトライを完成させた。

 4勝1敗で後がない東芝の息の根を、前半で止めた。チームトライ数リーグ首位(47)の攻撃力で蹴らずに攻めまくれば、守備機会も減る。TLが開幕した03年以降、伝統カードにおける初の無失点勝利と最大得点差勝利になった。ゲームキャプテンのフランカー橋本大は「こんなに点差に表れるとは思っていなかった」と控え目に喜んだが、日頃の成果が表れた形だ。

 前週から「一つ前のプレーから学ぶ」をテーマに掲げる。練習中から反省点をすぐに洗い出し、選手間で解決してきた。グラウンドで残した宿題は、「ランチや喫茶店で話した」と橋本大。「DC(カーター)やレタリックといったオールブラックス組が中心になってくれた」とSH日和佐が明かす、コミュニケーションを重視するニュージーランド流のチーム作りが、圧勝劇の一因になっていた。

 開幕戦で記録した神戸ユニバーでのラグビー最多観衆を643人更新する2万3647人が入った。次々つながる“見ていて楽しいラグビー”に、何度も沸いた。連覇へ、攻めて攻めて攻め続ける。

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