ロシア W杯初勝利ならず…日本戦から中3日の日程も、指揮官「問題ではない」

[ 2019年9月25日 00:33 ]

ラグビーW杯1次リーグA組   サモア34―9ロシア ( 2019年9月24日    熊谷 )

<ロシア―サモア>後半、抜け出しトライを決めるサモアのフィドウ
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 ロシアのW杯初勝利は遠かった。前半は16分に先制トライを許しながらも、19分と26分にそれぞれPGを成功させて逆転。だが後半開始早々にトライされ、その際にハイタックルでイエローカードが出て数的不利になると、一気にたたみ掛けられた。20日の日本戦のような展開にジョーンズ監督は「中3日は問題ではない」としつつ、「戦術的にやりたいことができなかった」と過密日程に問題を求めず、敗北の理由を自身に向けた。

 数字が大敗の理由を物語っていた。攻撃時には60%のポゼッション、62%のテリトリーを獲得。さらにボールを運んだ回数も129回と相手を上回った。しかし、距離は247メートルとサモア(511メートル)の2分の1以下。さらに守備に目を向ければ、タックル99回のうち44回も失敗しており、タックル成功率は69%と低調な出来だった。

 「サモアにゲームのリズムがあり、ロシアは基本的なミスを犯した。接戦になると思ったが34点も失ってしまった。我々はチャンスを活かせず、相手はスピードもスキルもあり、成熟したプレーをしていた」

 特に前半28分、同30分と相手が立て続けにハイタックルによるシンビンを受け、数的優位に立った時間帯に加点できなかったことが大きい。指揮官は「(レッドカードに値するかは)コメントするのは難しい問題だ。もっとシビアなペナルティを予測していたがね」と含みを持たせた上で「もちろん2分間のうちに2回もレッドカードが出れば、ゲームは変わっていただろう。しかし、我々は2人多いのにトライをあげられず、相手はこっちが1人少ない時間帯にトライをあげた」と決めきる力の差を敗因の一つに挙げた。

 次戦は10月3日に世界ランキング2位のアイルランドと対戦する。勝利は難しいだろうが、どこまで爪痕を残せるか。タックルの成否、そしてチャンスを活かす集中力が鍵を握りそうだ。

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