【荒磯親方 秋場所総括】貴景勝 しっかり治るまで休んで 明生、大栄翔、朝乃山は充実稽古が結果に

[ 2019年9月24日 08:45 ]

明生(左)
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 2横綱1大関が休場した中で、関脇の2人が引っ張って場所も盛り上がりました。御嶽海は14日目の豪栄道戦が注文相撲で、千秋楽はメンタルが響いて不利になるかとみていましたが、そんなことはありませんでした。精神的にも強くなった感じです。どちらかと言えば連相撲(つらずもう、連勝や連敗が長く続くこと)なので起伏が激しいと思われがちですが、それでも16場所連続で三役を維持しているということは単純に強いということです。技術的にも肉体的にも完成されているものがあり、大関ぐらいの力はあります。メンタルの部分がさらに安定してきたときには、本当に強い大関になると思います。

 貴景勝もよくやったと思います。私の予想は11勝でしたが、それを上回り、先場所の休場は正解だったということを証明しました。心配なのは決定戦で負ったケガです。私も大胸筋を痛めましたが、100には戻らない、それを認めてやるしかないと思っていました。私は治りきらないまま出て、判断を失敗しました。貴景勝はしっかり治るまで1年でも2年でも休んでいいのではないかと考えています。ケガが浅ければいいなと思いますが、復活して同じようなケガをした人に希望を与えてくれることを期待します。

 平幕では明生が10勝を挙げるなど活躍しました。体も大きくなっていて、まだまだ伸びしろはあります。勝ち越した大栄翔は前に出る意識が目立ちました。10勝した朝乃山も含めて、稽古をしている力士が結果を出した場所になりました。 (本紙評論家)

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