ラグビー日本、ライオンになる!メンタルコーチの教え胸に刻んだ

[ 2019年9月16日 05:30 ]

9・20開幕 ラグビーW杯2019

ウォーミングアップする松島(左)と田村(撮影・吉田 剛)
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 精神状態も完璧に仕上げる。ラグビー日本代表は15日、W杯開幕戦のロシア戦(20日、味スタ)に向けて都内で練習を行った。ロシア対策を開始した一方、選手が3月からメンタルコーチのデービッド・ガルブレイス氏の下で取り組んできたのがメンタル強化。SO田村優(30=キヤノン)ら選手は異口同音にマインドセット(心構え)の重要性を語り、残り4日で心も仕上げていくことを強調した。

 開催国として迎えるW杯開幕まであと4日。かつてない重圧と緊張感に包まれるであろうロシア戦に向け、鋼の心を持つ田村でさえ「僕も緊張している。普段感じないことも感じている」と言った。一方で、表情は普段と同様、ひょうひょうとしたもの。他の選手も練習後はリラックスした表情で、精神状態の良好さが表れた。

 3月の沖縄合宿にスポットコーチとして参加したのがガルブレイス氏だ。「羊になるな、ライオンになれ。臆病に生き続けるなら、挑み続けて死ね」と説法。フランカー姫野が「ためになる話ばかりだった」と話すなど、選手の心をつかんだ。6月に正式にメンタルコーチ就任。以後、取り組んできたメンタル強化も成果を見せる時がやってくる。

 座学とともに、練習中のメンタル強化にも取り組んだ。例えばキックやスローイングの練習時には近くに待機し、「結果よりも、自分の仕事に集中しなさい」など、パフォーマンスを100%発揮するための方法を伝授してきた。心を落ち着かせる呼吸法や、脳波を測る機材なども導入。ロックのムーアも「W杯がもたらすプレッシャーの中で、パフォーマンスを出すためのエクササイズをやっている」と取り組みの内容を明かした。

 前回大会では、初戦前にメンタルコーチの荒木香織氏に渡英を要請し、選手の緊張感を軽減。南アフリカを破る世紀の番狂わせにつながった。4年前を上回る重圧も予想される中、鍛えてきた「ライオンハート」で、まずは自分自身に打ち勝つ。

 《ロシア対策着々》午前中にはFWとバックスに分かれるユニット練習を行った。FWはスクラムのセットアップ、バックスはキックを交えた攻撃の形を確認。通常のテストマッチでも試合5日前から相手対策に取り組んでおり、FB山中は「言えない部分が多いが、しっかりとした攻撃と防御、自分たちがやることをしっかりと確認して共有したい」とロシア対策について話した。15年大会の初戦にも先発したツイは「ロシアは決勝戦というくらいの意気込みで来る。タフな初戦になる」と警戒した。

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