伊調、現女王と決勝激突へ 女子57キロ級組み合わせ決定

[ 2019年4月26日 05:30 ]

レスリング アジア選手権第3日 ( 2019年4月25日    中国・西安 )

初戦に向けて調整する伊調
Photo By 共同

 26日の女子57キロ級の組み合わせ抽選が行われ、2年8カ月ぶりの国際大会となる伊調馨(34=ALSOK)は初戦の2回戦で12年ロンドン五輪代表の厳地恩(オムジウン、31=韓国)との対戦が決まった。同級の現世界女王・栄寧寧(エイネイネイ、21=中国)は別ブロックで、順当なら決勝で対戦する。この日は女子5階級が行われ、日本勢は68キロ級の土性沙羅(24=東新住建)ら3人が優勝した。

 試合会場の施設で約1時間の前日練習を行った伊調は、笑みすら浮かべながら引き揚げた。「減量?怖いぐらい順調です」。取材を拒否し、カメラ撮影を気にするなどピリピリムードのライバル栄寧寧とは対照的だった。

 男性コーチとの軽めのスパーリングでは、両肘を柔らかく使う軽快な組み手を披露。日本協会の西口茂樹強化本部長は「千手観音のよう」とうなった。準決勝で昨年のアジア大会覇者チョン・ミョンスク(北朝鮮)と、決勝で世界選手権優勝の栄との対戦が有力な組み合わせにも「負ける姿が全く浮かんでこない。レベルが違う」と太鼓判を押した。

 栄はルックスもレスリングスタイルも伊調に似ているとされる。「雄叫びが多い。凄く喜ぶ(笑い)。積み重ねてきた練習が大きいんだろうな」と印象を口にするが、アジア選手権で現世界女王と実際に手合わせする意義は大きい。「今の世界の構図や自分の実力を測れる。(東京への)通過点と呼ぶのは軽すぎる」としたマットで、伊調が五輪5連覇への手応えをつかむ。

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2019年4月26日のニュース