紀平に“絶対女王プログラム”、女子フリー初4回転&3A挑戦へ

[ 2019年3月24日 05:30 ]

世界フィギュア女子スモールメダル授与式を終えファンの声援に応えながら会場を後にする紀平(撮影・長久保 豊)
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 世界フィギュアの女子で4位に終わった紀平梨花(16=関大KFSC)が、巻き返しを狙う来季のフリーで、女子では世界初の高難度プログラムを予定していることが23日、分かった。習得中の4回転サルコーを前半に入れ、序盤に2本跳んでいるトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の1本を後半に持っていく。

 4回転ジャンプとトリプルアクセルを同一プログラムで成功させた女子選手はいない。演技後半のトリプルアクセルは、アルベールビル五輪の伊藤みどりが決めた例があるが、現行の採点方式になってから初。基礎点が1・1倍になる演技後半に入れることで、大きなアドバンテージを得られる。

 浜田美栄コーチ(59)は「2つあるトリプルアクセルの1本を後ろに持っていく。そうすると前が空くでしょ?」と4回転サルコーを入れる構想を明かした。体力が残る前半に、難しいジャンプを跳ぶのがセオリー。代名詞の大技を完全にモノにしている紀平だからできる“離れ業”だ。

 この日は、2位だったフリーのメダル授与式に参加。総合Vのザギトワ、同3位のメドベージェワも同席し「また頑張ろうという感情になっている」と刺激を受けた。22年北京五輪は、さらに競争が激化する。ザギトワを抑えてロシア選手権を制したシェルバコワ、世界ジュニア選手権優勝のトルソワら、4回転ジャンプを跳ぶロシアの14歳コンビもライバル。紀平は超高難度の構成で世界に挑む。

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